高杉夢








初めて出逢ったあの頃






最初は…











大嫌いだった



















午後2時
もう授業が午後の部に入ってるという時に
教室に入ってきた男


「高杉じゃねぇの。何?何の用?」
「用がねーと来ちゃいけねーのかよ。それでも担任か銀八先生よォ」

「はいはい、早く席つけ」





高杉という男はゆっくりと私の隣にある

ポツンと空いた席に向かってきた








そして私を見て一言



「ぁ゛あ゛?誰だテメェ?」


そう



これが


初めて逢った瞬間だった









『そっちこそ誰よ』


言い返してやった



私はつい最近引っ越してきたばかりの転入生だ





「気の強ェ女だな。本当に女か?」

!?

『失礼なっ!コレでも女です!!』


ガタッ

「まぁまぁ落ち着け


立ち上がって飛び掛ろうとした私を

先生が止めた





「女ならもっと大人しくしてろよ」


ムカツク…

ウザイ



『そっちこそ男だったら女に優しくしたら?』

嫌味を言ってやったら

「生憎俺はお前みてーな奴に優しくしなくても、俺に寄って来る女なら山ほどいる」


そう言って携帯のアドレス帳を見せてきた


女の子だけでも1000件以上




何コイツ…

気にくわない



『どーせアンタが脅して無理矢理聞き出したんでしょう』



どうだ!




「んだと?」


高杉は先程と違い

表情がヤクザ…否それ以上になっていた






でも私は



それくらいじゃ負けないから




『そーやって脅したんでしょ?嫌だな〜近頃の若い男は』


「言うじゃねーか」


互いにメンチ切っていた









”あの高杉に抵抗してる”

周りの者はそう思っていた



「はっ!面白ェ…女の癖に度胸あるじゃねぇか」

『それぐらいじゃ私には効かないもんね〜』

「ふん、まぁいい




これからから楽しくなりそうだぜ」






高杉は一言残して教室を後にした




『一体なんだっつーの!大体今来て去ってったよアイツ…何しに来たんだよ』







一人文句を言っていると



「オイ…」



声をかけられた



『何?』


「お前大丈夫か?」
「私のが……アイツに目ェ付けられたネ!!」
「ヤバイかもしれねーぞ」


『ちょっ…皆何言ってんの?』




ポンッ

…オメェ…高杉に気にいられちまったみてーだな」

『え…どーゆー…』



肩を叩いて不思議な事を言う銀八に

顔をかしげた











その時高杉は


屋上で手を頭の後ろで組み、寝ていた



『あの女…



…つったか?



面白ェ…

今まで見たことねぇタイプだな』




大体女ってぇのは

我侭でちょっと優しくしただけで寄ってくるし

甘えてくるし、可愛子ぶるし…



はっきり言ってウゼェ




だが…


アイツはそんなそぶりも見せねェ










俺のモノのしてぇ









してやるさ





***




あれから高杉は毎日学校に来るようになった

何かと私にイチャモンつけてくる




『ぅ〜……』

黒板に書いてある問題がとけないと

「んな事もわからねぇのかよ…バカか?」





そんでもっていじってくる

私に何の恨みがあるってゆーの?




「んなモンこーすりゃいいじゃねーか」

『ぇっ…?』



ブオッ



高杉が奪った私のノートは


紅く燃え滾っていた





「儚く塵の様に舞う…」





何しんみり言っちゃってんのォ!!


何してくれんのさァ!!

人のノートに火ぃ付けて、もう塵の様じゃなくてそのものだからね!!』



「どんなものも燃やせば全て同じなんだよ」

『カッコよく言ったってダメェ!!』






もうヤダ…こんな生活…















『はぁ…』

部活帰りで辺りは真っ暗

人気もない


『一人は流石に怖いよ……神楽ちゃんと一緒に帰れば良かったのかなぁ……』



早く帰りたい…



『近道しよう…』




確かこの細い道に出ると商店街に出たはず…




私は肌寒い路地裏を通った

『…アレ?』



人はいる……いるけどさ

目の前には怖い顔したおっちゃんが…

お兄さんもいるけど



『は…ハロぅ?』

自分でやってて馬鹿らしい




「あぁ?」

おっちゃんは私に気がついたみたいだ



「誰だテメェ?」
「ガキか?」
「いい餌になりそうじゃねーかよォ」

「ひひひひ」
「くぃ〜ひっひっひ」


なんとも奇妙な笑いだ

私は裏社会へ出てしまったらしい



『アイムソォォオリィィイイ許してちょんまげぇえええ!!』


「何言ってんだコイツ?」


スンマセン

自分でもわかりません




「こんな処に表社会の奴が来るなんて珍しいなァ」


『ああああああ私は…ぇ〜とえとえと、ちょこ〜っと近道してみよ〜かな〜なんて思ってたらこんな処に偶然迷いこんでしまいましててててて』


「焦っちゃってェか〜わぃ〜」


怖いお兄さんは私の腕を掴んだ

え…このパターンは




「なになに?俺達に遊んでもらいたいの?」

『え…?否…違いますっ!』

「大丈夫だってぇじっとしてくれたら直ぐだから」




何をですかぁぁあああ!!




『離してっ』

私が暴れていると


「うっせーんだよ黙れ」

スッ



目の前に不気味に光るナイフがちらついた




「これが見えるか?見えたら静かにしててよお嬢さん」


私はここで死ぬの?

またはもう表世界で生きられなくなるのかな

どちらにしても

もう家族には会えないかも






ジャキッ




制服が少し斬られた





あ…そーゆー事なんだ…

私は…モテ遊ばれるんだ









「んだよコイツ…全然抵抗しねーしつまんねーの」

「うひひひひ 楽でいーんじゃん?」

「ま、そーだよな〜」






誰か…

助けて





無駄だとは思ったけど

自然に声に出していた




『助けてェっ!!』



「お嬢さん無駄だよ〜ココには裏社会の奴しかいねーか



ドシャァァアアアアア





『!?』




一瞬の事だった

瞬きする時間も無かった




私の制服を切り刻んでいた男が吹っ飛ばされたのだ











ゴッ

「何やってんだよ…」







倒れた男を踏みつけてに現れたのは







『た…かすぎ…?』

「よお、オメェスゲェツラしてんぞ」


ザッ



飛び降りて私に歩み寄る









「た…高杉だァ!!」
「あの高杉が!?」
「逃げろっ!!」
「ヤベェよ!!急げ!!」



男達は逃げていった






へなぁ〜


「何だアイツら…弱ェな

久しぶりに暴れようと思ってたのにつまんねーの」


『高杉ぃ…』


「ん?」







『ありがと……』



地面に睨みつけてる様な姿のは惨めだ


「チッ……そんなぐらいで倒れるタマかテメェはよォ」



『流石に凶器はちょっと…』

「はっ…やっぱり女だなオメーも」

『だから言ったじゃん』








強気に答えるだったが

手は少し震えていた




高杉はそれを見逃さなかった

「……ふっ…」

フワッ


『…!?』




私は高杉の腕の中にいた




『高杉?』


…怖かったんだろ?」

『………




……なんで分ったの?』




「俺はオメェの事よく見てっからよォ」


『ははっ…何それ…』




「これからはよォ…








俺を頼れ」


え?



「俺が護ってやるよ」



高杉…




『あはっ…それは告白?』

「さぁな。好きにとれ」





『なんでかな…』
「?」


『ずっと嫌いだったの…高杉の事




でも





今はすっごく頼りになる』




もしかして

私は…









すると頬に冷たいモノがあたる

『あ!』

空では小さい白くて柔らかな雪が舞っていた


『雪だぁ!』



手を丸くして雪を手に積もらせる


「何やってんだよガキ」

『むっ!同級生なんだから高杉もガキじゃない!』

「精神的な事言ってんだよ」

『何それェ!!』








少しの間に雪が少し手に積もっていた

『冷たい…』



あ…そういえば…




『ねぇ高杉ぃ』

「あ?」

『メリークリスマスvV』



CHU♪




頬に口付けた


「!?」



『あはは〜///……嫌だった?』

高杉は顔を赤くして自身に問い掛けるを見て



「甘ェよ…」

『え?』



ぐいっ




「キスはこーやんだよ」

『///』


甘く蕩けるような…キス








メリークリスマス

今日は危険だけど甘い日でした

たった1つの出来事が生み出した私の気持ち


クリスマスは最高の記念日になりました


END










〜後書き〜
はい、こんにちわァ!!管理人の漣です。高杉夢は3Zで書かせて頂きました<(_ _)>
他夢と被っちゃってるのは気にしないでくださいませ

高「オメェよォマジで甘夢書くの下手だな」
漣「其処はつっこむなよ」
高「がかわいそうだろ」
結「さんの肩は持つんだ〜」
高「当たり前だろ。、逢えてよかったぜ」
漣「時間があったら他キャラの夢も読んでいってやってください<(_ _)>」
高「また逢えたらな」