誰よりも





いつも見ている

貴方の後ろ姿を



楽しそうな顔で戦場へと向かう表面と違って




過去を引きずり


心の中で悲しむ貴方の背中を…






高「クク…じゃぁな。昼頃には戻る」




一言言って私から遠ざかる貴方を







私がどんな気持ちで見送っているか知っていますか














ある日軍備を買いに裏ルートを巡っていたのだが

真選組に遭遇した




土「高杉ィ…久しぶりだな」


高「真選組…1年ぶりか………先に帰ってるか?」


『高杉が残るのなら私は残るよ』



高「忠実なこった」






沖「テメー等は焦るって言葉知らねーのかィ?真選組と出会ったら普通逃げ出すんだけどねィ」




『そっちこそ、過激派の高杉晋介と出会ってビビらないんですか』




土「お生憎様仕事上慣れっこだ」






高「楽しみだなぁ……その自信に満ちた目が恐怖に変わったら」


沖「完全に逝っちまってらァ」




高「逝っちまってんのはそっちだろ。こんな言葉を知ってるか?
  "おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
   たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ"
  平家物語の扇の的って所なんだが…
  権におごる者…幕府其のものだろ?お前等の最後は塵のようなモノなんだよ」



土「…幕府の見方だが、俺等真選組だって今の幕府制度は気に入らねェ」

沖「だが今の俺達には無力でさァ。それにとっつぁんを裏切る事は出来ねーんでィ」

                   しもべ
『だからと言ってもお前等は幕府に忠実な僕…犬同然でしょう
 私にはそっちの考えがわからないんです。攘夷は今の世界には必要なんだって事、理解できませんか?』


高「クク…良く分かってんじゃねーか
  これ異常言っても無駄だろ…今日は軍隊もいねェし引くぞ」

『はーいはい』



タッ

タタッ


屋根の上に乗り

走る




沖「待ちやがれィ」

カチャッ



バズーカを高杉


ではなくに向ける



土「オイ総悟!そっちは…」



沖「かまいやせん」



ドゥウウウウウウン




『え!?』


ダンッ



危機一髪で避けたが爆風の所為で瓦が飛び

の足に当たる



『っ…』


フラ




足の痛みでふらつき

屋根から落ちそうになった



高「チッ」



ガシッ



落ちそうになるを強引に引っ張り


足が使えないから抱き上げた




『ひゃっ!?』


高「黙れ」





顔が目の前にあるんだよォ

『…///』

タタタタタッ




高杉はを抱えてるとは思えない速さでその場を去った



沖「チッ」


土「オメェ…なんで女を狙った?」


沖「高杉にとってあの女は掛替えの無い存在だと思ったんでさァ」


土「…それは同感だな…」



     高杉
前までのアイツは仲間が傷ついていても

仲間が死にそうでも


”使えねェ”


とか言って逃げていった



それでもというあの女だけは


連れて行った



あの女と出合った事で変わったってぇのか







真選組の姿が見えなくなった所まで逃げたところで


『ちょっ!もういい!もう大丈夫だから!!』


高「うっせぇ」





前までの高杉じゃないよ



『高杉…何で私を連れてきたの?いつもの貴方ならほかって…』


高「つまらねェ事言ってんじゃねーよ」



『!?』



高「俺はお前だけは見捨てねェ。もし他の女だったら俺はいつもの様に見捨てるだろう」


『え…』



高「お前だから見捨てねェ。お前は俺の光りなんだ
  お前が消えたら、俺には一筋の光りも消えちまうんだよ」



『高杉…』



高「真っ暗だった俺の世界に光りを満ちさせてくれたのはお前なんだ。俺にはお前は太陽なんだよ」



『た…』



高「今まで言わなかったけど…







好きだ…」





『高杉ィ…』


目が潤んできた


しっかりと貴方の顔が見れなかった






『私も…





好きだよ…』






私だけが貴方を想っていると思ってた


絶対に叶わない恋なんだって




いつか何処かに行ってしまう


私の気持ちが叶う前に何処か遠いところに行ってしまうような気がしてた



でも



今叶ったよ









『これからも一緒にいていいんだよね?ずっと…』



高「何があっても、お前が俺を嫌っても
  俺はお前を離さねェから…覚悟しとけよ」



『うん…分かってるよ…グスッ…』



高「んなことで泣くなよ」


『だって…高杉がァ…』






高「手が使えねェな…」

高杉はそう言って顔を近づける



唇でそっと涙を拭った



『あはは…くすぐったいよ』




高「我慢しろ」



いっつも命令ばっか


でも私は


そんな貴方が一番好き




END

〜後書き〜
ソラへ…ですが…
高杉壊れてるぅうううう!!こんなん高杉じゃねェやィ!
しかもギャグにしようかと思ったけど、高杉=シリアスで
シリアスになるかと思いきやグダグダだし…
ホントスンマセンでしたァ!!