一度した約束は死んでも護れ





第五訓 一度した約束は死んでも護れ








『いー加減返してくれたっていいじゃん!!
銀時は帰ったってのに!!ってかなんで3日も事情聴取!?』



私はまだ取り調べを受けていた




『だって、疑惑が晴れたうえに真選組に入るってことになって・・・


なんでそれから2日もこのまま!?
実力をはかるんじゃなかったのォ!?』



今までの3日間…

1日目は真選組入隊ってことになって…
2日目…3日目はなんか情報を出せと言われ、しつこかった


何故バレたかと思い出すと


「情報屋って言うのは言っておいたほうが楽でさァ…」


なんて…ハァ…
そしたら情報出せつって…2日間…聞きまクリスティ(なんじゃそりゃ)



近「それじゃぁ…お手並み拝見行きますか!!」


あ、やっとですか
かなり待ちましたよ?



土「山崎!!」
山「はい…」
土「隊士達飽いてる奴できるだけ呼んで来い」
山「はいよっ」



土「さて…いったいどれぐらいの実力者なのやら…」
沖「は強いですぜィ」
『あんま強かねェって…でも…

・・・マヨよか・・・・・・


土「オイ!!聞こえてんぞ!!」



しばらくすると先程近藤さんに命令されていた人が帰ってきた


山「道場に連れて来ました!!」
土「おう」



そして、そのまま道場に向かった


近「さて…皆聞け!!


今からこの子と戦ってもらう」



「「「え〜!?このこと!?」」」
「「「何でだよ!!危ないどろォ!!」」」



隊士達はブーイングだった


沖「心配しなくても大丈夫でさァ!!コイツァ俺の妹でィ」

「「「「「「何ィイイイイイ!?沖田隊長の妹ォオオオ!?」」」」」」

『うんwまァね!!』

土「コイツを真選組に入れる
そこで実力はどんなものか、今調べる





まず…ここにいる全員と戦ってもらう」



「「「(それは無理だろ…いくらそこそこできても女の子だぞ)」」」

『OK!!これって一人一人?』

土「好きにしろ!指名していい・・・だが、全員戦ってもらう」



『分かった!!』


久しぶりの戦いだ〜
喧嘩は大好きなんだよ〜ん




『それじゃァ…その幸薄そうな地味な…さっき瞳孔野郎に山崎って呼ばれてた人』


山「何それェ!!普通に名前わかるなら名前だけでいいじゃん!!
なんでわざわざそんな長い
しかも人を傷つけるような説明いれるのォ?」
 
『まぁ、気にすんなって!』




さてとっ・・・始めようか。。
と思ったけど、自分の獲物がない事に気付いた


『それより私の木刀は?』

土「そうだったな・・・。総悟、お前の貸してやれ」


そうにぃが近づいてきた

投げりゃいいのに



沖「ホラ…コレ使いなせェ


一本でのかィ?

『うん、今は…そうにぃの時だけ使う』



それを言いに態々来たのか・・・

そうにぃ、妹思いだなァ
少し嬉しかったり・・・。




沖「わかりやした。それでは・・・



用意・・・始めッ!!」


そうにぃが合図をかけた


山(女の子相手だとやり辛いなァ…
しかも沖田隊長の妹だ…怪我なんてさせたらこっちの命が・・・)



山崎・・・つったっけ?
あの人・・・なんか私の相手、やりにくそうだなァ



『心配せんでェェよ!私は多分君より強いよ』


えっ?と目を丸くしていた

そしてクスッと笑って


山「それなら・・・


俺から行きます!」



先手は山崎



そのまま走りこんで私に構える

早く、そして軽く振る


(取った!)


だが山崎が斬ったところには
誰もいなかった



山「いない!?」

『はい!おしまい!!』


後ろから声がした



次の瞬間・・・
山崎の木刀は真っ二つだった…



に向かって走っていったのに…
いつのまにか…

は後ろにいて…木刀は真っ二つに折られていた









土「なっ!!」

そうにぃは、にやりと笑っていた


近「山崎が負け…た?」

沖「が山崎なんかに負けるわけねェだろィ

まァ…もしに怪我させてたら…
どうなることか分かってるだろうなァ、山崎。」


そうにぃの顔が怪しく笑った

あ、恐い。



山「ひっ」

『やめなよそうにぃ…ジミーが怖がってるよ』

山「ジミーもひどいんですけど…」


地味だからジミー
可愛くない?


何処が!、と言う声が聞こえたような気がした





 
『次は・・・そだねェ〜。
ひじきは後で…ゴリラも後…そうにぃも後…



だから残り全部かかっといで!!』

土近「何!?」

土「いくらなんでも多すぎだろ!」
近「ちゃん!それは危ないぞ」



あ、ひじきっつった事はいいんだ。。


沖「大丈夫でさァ。
はそんなもんじゃ傷一つ付きやしやせん」

土近「!?」




近藤さんと土方さんが驚いていたが

私はそれを気にせず真ん中に立つ




『さぁて!行くかァ!!
あっ!本気で行くんで…怪我しても肋骨折れてもしらんよ』

沖「はじめなせェ」

『は〜い!!w』



私の周りには沢山の隊士

そりゃ、近土沖山以外は皆いるらしいから、
かなりの人数だろう



だが、私はそれには動じない




周りから見たらが一瞬動いただけだった


その時、
叩かれる、強い音や
捻挫するような軽い音が響き、

一気に10人が倒れた…



『あっ!ゴメン!!やりすぎたぁ!!』


呆然と立つ隊士達


「なめんなよ!!」


一人、私の隙を突いてまっすぐ向かってきた

だが、向かってきた男も次の瞬間倒れた


・・・刀を使わず武術で倒された


沖「は剣術だけではなく、武術も得意なんでさァ


他にも得意なものは山ほどありますぜ」

土「何ッ!?」



攘夷参加してたんだから…
 
これくらいの人数に力量…倒せないわけないじゃん・・・




あ、そっか
皆知らないんだ


『なんなら刀なしでやってやらァ!!』


足でタンッと床を蹴って二度ジャンプする

そして宙に浮いた足が床に戻ったとき、
その反動でそのまま走り出した



『おらぁあああ!!』


数分後・・・



『終〜わりィ!!w』

なんと20秒で片付きました



「速い!!」

沖「こんなもんじゃないでさァ・・・
これぐらいの人数・・・本当だったら一瞬で終わりでさァ」


本気じゃないもんね〜w


土「何モンだ?おまえ…」

『…ん〜…』



そうにぃの顔を見る

言えばいいの?とアイコンタクトした



沖「大丈夫でさァ…近藤さんは安心していい」
『え?』

沖「この人なら話しても大丈夫…嫌だが土方さんも」
『ホントに?』

沖「信じなせェ…近藤さんはを利用したりしない。
だけど他の隊士には言うのはやめなせェ



中にはスパイがいるかんな、言った


『分かった』と無言で頷いた

土方さんが、「何話してやがんだ」と言ってきた









近藤さん、土方さんとそうにぃと四人だけになってから

土方が口を開いた


土「お前・・・何者だ!」

沖「は攘夷戦争に参加してたんでさァ


黒蝶って知ってやすかィ?」

近「黒蝶?」
土「聞いたことあるな…

最年少でしかも女・・・
まるで蝶のようにひらひらと戦場を舞う・・・


だが一瞬にして天人を倒していく…
確か、天人を一瞬にして100人斬ったとか・・・まさか!!」

沖「そのまさかでさァ…

は黒蝶なんでさァ…」

土「だが黒蝶は爆発で…」

『みんなそう思ってるけど…ちゃんと生きてるから!!』



座っていた体を立たせ

持っていた木刀を軽く振った


『爆発寸前…逃げようとしんだけどさ
怪我してて…刀落としたってわけ!!』


だからちゃんと生きてんの



『証拠にこの刀!!黒蝶の持ってた妖刀…
神無月と皐月…黒蝶だけしか扱えないといわれるもの…


ちゃんと扱えてるじゃん』


妖刀だから大切なんだよ、その刀。



土「マジかよ…」

沖「って事なんで…一つ約束してくだせェ」

近土「?」

沖「が黒蝶だって事…誰にも言わないでくだせぇ



黒蝶には能力があると聞いたことはあるだろィ
幕府や浪士はその力を利用としているんでさァ

だからは死んでるって思われていてもそのままにした」


その方が好都合だったんでィ、と付け足す



近「分かった…約束しよう」

「『ありがとうごぜぇます』」



『ってことで面倒なんで・・・
土方さんと近藤さんとの試合はまた今度で!!』

土「何!?」

『だってホントに面倒なんだもん!いいじゃん
黒蝶=強い。でしょう?もう実力分かったんだからさ』

近「分かった…また今度お手並み拝見する」

『はい』

近「ところでどれくらい 特技があるの?」


あ、それ気になってたんですか、、


『全般的には、剣術・武術・家事・走る事・拳銃…などですね!』


土「銃も使えるのか!?」

『もちです!!』


戦争では必要ですよ。


近「じゃぁまた今度見せてくれ!」

『わかりました






ところであの・・・帰してもらえません?』

「「「・・・・・(忘れてた……)」」」






***



近「じゃぁ帰っていいぞ!!掛け持ちだったよな…」

『週2にしてください』

近「・・・わかった!!制服は後日渡す」

『はい!じゃぁね、こっ…ゴリラさん!!』

近「ひどい!!今近藤って言おうとしたよね!


なんでゴリラに言い直すのォ!!」

『さいなら!!
そうにぃ!!また今度ね!!』

沖「じゃぁな!!また会おうぜィ」





屯所を出た私は

ゆっくりと帰り道を歩く



『何処行けばいいんだろう…銀時は朝帰ってったからきっと

何処かで道草してるだろし………』



アイツはきっとパチンコだろうな


『そうだ!!今人気の寺門通のライブ行ってみようかな』



一回行ってみたかったんだよね、お通ちゃんのライブ



ライブ会場に行ってみると、
鼓膜がビンビンと震えるぐらい煩かった


通「みなさーん!今日はお通のライブに来てくれてありがとうきびウンコ!」

「とうきびウンコォォ!!」

『灼熱してんなァ…』









辺りを見渡すと、銀色に光る何かが目に入った



ん?あの銀髪天パー…銀時かな?



銀「てめェェェ人生をなんだと思ってんだ!!」



何を騒いでいるのやら・・・。



銀「アイドル如きのために脱獄だ?
一時の享楽のために人生を棒にふるつもりか
そんなんだからブタ箱にぶち込まれれんだ、バカヤロー」


脱獄?
ブタ箱?ってことは脱獄犯!?

今真選組として逮捕した方がいいのか・・・
でもまァまだなったばっかだし


めんどいし…いいよね!!



銀「やってらんねェ帰るぞ神楽」
神「え〜もうちょっと見たいんきんたまむし」
銀「影響されてんじゃねェェェ!!」


私はバカやってる二人に駆け寄った


『銀!!神楽!!』

銀神「!?」

『こんなところで何してんの?』

銀「こっちは、こ〜で、こーで…こーなったの!!


はどーしてなのよ」


いや、そんな言い方されても分かんないし・・・υ

でも、なんとなく分かったわ





『私は今やっと解放されたんです!!
今まで情報をだせとか…真選組に入れとか…』

銀「ふぅん…って真選組に入れェェェ!?」

『うん…そだけどしたの?』

銀「まさか…入ってないよな?」

『入ったよ!そうにぃいるし』

銀「ダメ!!許しません!!
あんなむさくるしい男のいる中にかわいいを入れたら…



ん?そうにぃって誰?」

『私のお兄ちゃん!!w』

銀神「お兄ちゃん!?」



目を丸くしていた

そんなに吃驚する事?



銀「に兄貴なんていたのか?」
神「どんな人アルネ!!」



『ん〜・・・・・・サディスト?』


これが一番正しいよね


銀神「(ガーン)」




銀「そりゃぁの兄ならSだよな…」
神「当たり前アルな…


顔って似てるアルか?」

『ん〜よく似てるって言われるかな?』

銀「の兄か…
真選組にいるのか…俺アイツら全然しらねーし」

『またいつか紹介したげるよ!』


銀「それで何ではここにいるんだ?」

『解放されてから…
銀時のことだからきっと道草してるなと思ったもんで何処行こう?ってことになって
あ、人気の寺門通のライブに行ってみようかな?みたいな』

銀「ふぅ〜ん・・・。

それにしても、ほとんど宗教じみてやがるな。
なんか空気があつくてくさい気がする」




「もっと大きい声で!!


そこ何ボケッとしてんだ声張れェェ!!」


少し下で新八が声を張っていた

着ていた服には
”寺門通 親衛隊”と書いてあった


銀「オイ、いつから隊長になったんだオメーは」
『みたままのオタクメガネかよ』


新八の後ろで声をかける



新「俺は生まれた時からお通ちゃんの親衛隊長だァァ!!

って…ギャアアアア!!

銀さん!?!?なんでこんなところに!?」

「『こっちがききたいわ』」



銀「てめーこんな軟弱なもんに傾倒してやがったとは・・・。

てめーの姉ちゃんになんて謝ればいいんだ」



「ちょっとそこのアナタ達」


ん?と後ろを振り向けば
眼鏡をかけたおばさんがいた



「ライブ中にフラフラ歩かないでください。他のお客様のご迷惑になります。」

新「スンマセンマネージャーさん俺が締め出しとくんで」
銀「やってみろや、コラ」


あ、マネージャーさんだったんだ・・・この人



マ「今日はあの娘の初ライブなんだから、成功させなくては…」

脱「L・O・V・E お・つ・う!!」

マ「アナタ…?」




脱獄犯とマネージャーさんは顔見知りのようだった

二人は会場を出ていった


しばらくして
私と銀時はオッサンの隣に座った










銀「ガム 食べる?」
『美味いっスよ。』

脱「んなガキみてーなもん食えるか」
銀「人生を楽しく生きるコツは童心を忘れねーことだよ」



娘の晴れ舞台見るために脱獄なんざ
ガキみてーなバカじゃないとできねーか、と付け足した


脱「そんなんじゃねェバカヤロー。昔約束しちまったんだよ」




そして脱獄犯のオッサンは昔の事を語り始めた




”もしお通ちゃんが歌手になれたら
百万本のバラもって一番に見に行ってやる”
と約束したそうだ


脱「覚えてるわけねーよな。」


一人色々と考え込む

私と銀時はその様子をジッと静かに見ていた


脱「帰るわ。バラ持ってくんのも忘れちまったし…」



そう言った時
神楽がライブ会場から走ってきた


神「銀ちゃーん!!!!」

「『どした?』」

神「会場が大変アル!お客さんの一人が暴れ出してボトン発射」

銀「普通にしゃべれ訳わかんねーよ」


銀時が神楽の顎をガシッと掴んだ


神「いや、あの会場にですね、天人がいたらしくて
これがまた厄介なことに食恋族…
興奮すると好きな相手を捕食するという変体天人なんです。」

『標準語しゃべれるじゃねーか…』





その頃会場では
その食恋族がお通ちゃんに近寄っていた


私達が行く前に
脱獄犯・・・いや、父親が猛スピードで走っていった


私達が追いつくと

オッサンは倒れていた



今にも食恋族がオッサンとお通ちゃんに襲い掛かりそうだった


私達は一瞬で食恋族を倒し、その上に乗った

銀「おっさん」


銀時は脱獄犯に向かって叫び

花一本を投げた



銀「そんなもんしか見つからなかった
百万本には及ばねーが後は愛情でごまかして。」

『大丈夫だから…』



そしてゆっくりと会場の外へと歩き出した





脱獄犯はお通ちゃんに無言で花を渡し

出て行こうとする時

通「あの



・・・今度はちゃんと バラ持ってきてよね
私それまで舞台でずっと待ってるからさ



お父ちゃん」




お通ちゃんは覚えていたんだ

父との約束を。



銀「よォ涙のお別れはすんだか?」

『いや 鼻水のお別れか?』


二人で冗談を言うと、
泣いていた父親は


脱「バカヤロー、お別れなんかじゃねェ
また必ず会いにくるさ…今度は胸張ってな」


うん、きっと会いに行ってやってよね








『銀時…意外といいとこあるじゃん!!』

銀「意外とってオイ…」


でも…意外というより…
銀時はいつも人を一番に考えてる
私はちゃんとわかってるよ…銀時





〜後書き〜

五話終わりです!!

最後の方ちょっとシリアス気味になっちゃいましたねェ〜!!
この最後の分次回にしようと思ったんですけど…やっぱりこの回にしちゃいました!!

このページまで呼んでくれてありがとうさん。

銀「なんか今回俺目立ってる?」
管「まぁまぁ目立ってるんじゃない?」
銀「だよなァ〜でも最初の方全然出てないじゃん俺
  真選組しか出てなかったじゃん!俺主人公だよ一応」
管「でもこの小説は中心で動いてるんで
                 てか黙れ天パ」

銀「…スンマセン」



近「おーい!!」
沖「たまには俺たちもこのスペースにいれてくだせェ」
管「ごめん…もう時間なんで…

  ではさようなら〜♪」

沖「カチャ」

管「……何沖田さんバズーカ構えてるんですか」
沖「管理人の抹殺でさァ」にやり

管「黒い微笑みィイイイ!?またかァ!!!」

ドカァァアン