暴走はもうやめろ
ゴミなどが散乱する荒地に
五人の親衛隊と十数人の族人
『さてと…始めますかァ!!』
その内の女は3名。
中でも一番弱いであろう者が叫んだ。
弱いと言っても其処まで弱いわけじゃない。
残りの二人が強すぎるのだ。
怪力女とでも言っ・・・・・・とは言わないで置こう。うん。
後が怖いから。
今お妙さんに睨みつけられたから。
そしての言葉に賛同して叫ぶ親衛隊の残りの者達。
銀「おっしゃ!」
神「やっちゃるぜェ!!」
新「はい」
神楽の場合何か普段と違う気がするが。
この際放っておこう。
は地面を思いっきり蹴り、同時に走り出した
『おらぁぁあああああ!!!』
を先頭に四人も走り出す。
そして思いっきり木刀を振りかざした。
***
場所は少し離れたところに変わり
其処には手鏡を持ちヅラを調節する男…総長がいた。
総長と呼ばれているが実際一番強いのかと疑問を浮かべてしまう。
とにかく総長=ハゲという認識を持っていよう。
一人隠れた場所でタイヤに座り
ずっとハゲのヅラが気になる総長
ハゲのヅラしか気にならない総長
総「今日も接着剤でつけとくか…」
接着剤をつけようヅラを外す総長。
”今日も”と言ってる時点で終わりだと思う。
そして丁度外したその時だ。
「総長ォォ!!」
先程ウザかった生意気男がやってきたのだ。
総「!!」
総長は慌てて丸くなりハゲを隠した。
総「バババババッキャローノックぐらいしろォォ!!」
「すっすんません!え?ノックってどこですれば?」
確かに何処にもドアらしきものもない
ガラクタばかりで壁すらない
総「心のノックだバカヤロー!」
人生在り来たりだよね。
現実になかったら、全て心の事にするんだから。
皆の心には何もかもがある。
素晴らしい事ね〜。
「大変なんです総長!化け物みてーに強ェ連中がロリコンできて」
そこ違うから。
”乗り込んできて”だから。
第二十五訓 暴走はもうやめろ
男が次々と倒れていき
土埃が舞う中
平然と立ちながら
相手を木刀で斬り、素手で殴り、足で蹴る四人
銀時も神楽も新八もお妙も化け物の様だった
ただ一人違ったのが
辺りに響く断末魔。
そして鈍い打音が連呼する。
ガキッゴキッドスッ
「ガハッ」
「グフッ」
ガッドンッボキッグキッ
「ブハッ」
「ぅッ」
化け物ではなくこの世にいないものだと思う。
悪魔よりも恐ろしく
かつ凶暴で誰も自分から近寄れない。
物凄い速さと力で倒していき
悲鳴やらなんやらも重なっていた
「てめーら何してんだァァ!!」
このままだとあっちがヤバイなと思っていた時。
其処でやっとハゲが登場したわけさ。
総「オイこのナレーション誰だよ。失せろよ」
え〜っとね、ナレーションは違うけど
コメントとかは私ですよ〜。
今目の前で暴走してる女の子ですよ〜。
ちょっと普通の人とは思えない事してますよね?
人を傷付ける言葉は大抵私なんでお気になさらず。
ま、聞こえてないだろうけど。
総「なんでも暴力で解決すんなって言ったろーがァァ!少年漫画かお前ら!!」
コレ一応少年漫画なんだけどね。
総「何があった!?」
そう言う総長の頭も何処かヅレていて、
敵の仲間も「総長の頭も何があったんですか?」という最もな質問をしていた。
総長が辺りを見渡し状況を判断する。
そして驚いた様な掠れた声で言った。
総「”舞流独愚”をたった五人で…てめーら何者だ?」
『貴方のヅラはまだヅレてますが気にしないんですか。お前の頭は何者だ?
ヅラってもうあからさまに出してますよ。
お気に入りですか?この頭』
総「何このコォ!!腹ん中真っ黒ォ!!オジサン泣いちゃうよ?」
銀「安心しろ。のお陰で泣いてきた男はたくさんいる。
中でもハゲで泣いた奴はかなりいる。」
総「フォローになってねェ!!安心できんわボケェ!!」
なんたってあのS星王子の妹ですから。とにっこり笑ってやった。
その顔を見て銀時が身震いしてるのが見えたが気にしないでおこう。
総「って話変わってんじゃん!!何者だって聞いてんだよ」
銀「あん?俺達は、あの、アレだコルァ
特攻部隊…えー…なんだっけコルァ」
自分のチーム名くらい覚えてろよ。
別に語尾を”コルァ”とか怒鳴らなくてもいいから
それに意識すんなら名前を意識してろよ。
妙「・・・ポ・・・”保女羅尼暗”じゃなかったかしらコルァ」
お妙さんまでェ!?
銀時は「なんかそんなんだそれでいくか」とか言ってるし・・・
『特攻部隊・・・ねぇ・・・。君等でつけたんだから私知らないし。
でも確か〜…さっき”淫羅菜人妻”とか言ってなかった?』
新「もうそれ犬じゃないからァ!
はそんな人じゃなかったから!!」
新八は叫ぶが私は無視。
ツッコミは虫される運命。
あ、間違えた。無視ね、無視。
銀「あ、そーだマルチーズ!
”魔流恥頭”だコルァなめんなよ!」
『銀…それじゃぁ恥ずかしい頭だから…
”魔流血頭”だから。なめんなよ!』
総「…いやマルチーズなめんなって言われてもな…」
『チーズはとろけてこそ上手いんだよ!
マルチーズは丸いからマルチーズなんだよ!』
新「いや意味わかんねーよ!!」
総「”魔流血頭”なんてチーム聞いた事ねェぜ一体何の用だ!?」
新「タカチンを引き取りに来た。」
総「それで?その高屋は?」
「アレです」
そう指差した方には神楽に未だ殴られている高屋がいた。
新「何してんだァァァ!!」
神楽を止める新八だが、
神「これがタカチンコ?」
間違えちゃったぜざけんじゃねーヨ。と
高屋の胸倉を掴みながら答える神楽を止める事はできない。
新「間違えちゃったぜじゃないっつーの!一体何しに来たんだよ!!」
『何しに来たの?』
新「おいぃぃいいい!?」
『冗談だって…』
総「メガネ…お前高屋のツレか?」
『メガネ…お前ヅラか?』
総「譲ちゃん言うなァァ!!
確かにコレメガネだけど、グラサンだから!ヅラとかはっきり言っちゃ駄目!!」
『自分でバラしてんじゃん』
総「あ・・・・・・。
な…なるほど友達更正させようと乗り込んできたわけか」
無理矢理話し変えやがったよね。
今無理やり話変えたよね。
総「メガネのくせにいい根性してるじゃねーか」
『お前だってメガネだろ』
総「ちょっと譲ちゃん!さっきから!!
クールに決めようとしてんだからちょっ黙ってなさい」
総「気に入ったぜ。
だが、高屋が抜ける前にやってもらうことがある。
俺達のチームではカタギに戻る前にある儀式をやる事になってる。」
だが神楽によってボコられた高屋は無理なので
かわりに私らがやることになった。
凄く面倒になりそうだけど。
傷一つない状態で帰れるかな?
空が薄らと赤くなった頃
ある工事現場の前に集まった
総「バイクであそこに見えるターミナルまで突っ走れ。
俺達より先に着けば高屋のチーム脱退を許可してやる。」
武器の使用相手チームへの妨害なんでもアリらしいけど・・・。
総「ちなみにテメー等は全員参加してもらうぞ。ウチも五人だすから」
『じゃぁ私一人でやるから』
銀「いいのかオイ…」
『安心してよ。何回か乗り込んで情報を得たんだ。
あいつ等の策は大体分かってるよ』
銀「…まぁ…お前に心配は必要ねーな」
『うん』
私はさっきよりは大きい声で敵軍に話し掛ける
『お前等妨害工作とか言ってるけど、
私等の方が不利に回ってるよなァ』
総「何でそういえる?
俺達はちゃんと人数分出してるんだから対等じゃねェか」
『ふぅん…残りの皆に手ェ回して私等の妨害をし、
いざとなったら”勝手になった”というんだろ?笑えるね』
総「ほぅ…良く分かってんじゃねーか」
『別に私等はそれでも構わないけど?』
総「いい度胸だなァ譲ちゃん。
アンタはこの中で一番頭がいいと見た。」
『私はアンタがこの中で一番頭がすっきりと見たね』
総「それ話違うよね?」
総長の顔が少し崩れた
その時、お妙さんが口を出す
妙「私達原チャリ一台しかないんですけど貸してくれませんかコルァ」
『あ〜…私のはあっから一台だけ貸せよコルァ』
「お前らホントに暴走族なのか?
譲ちゃんに関してはもう命令口調だし。」
銀「あたりめーだコノヤロー地球に優しい暴走族なんだよコルァ」
『エロジジーだコルァ』
総「ソレを言うならエコロジーだぁ!!」
は何処からかともなくバイクを取り出し
お妙さんと新八はバイクを借りた
⇒運転&妨害
銀「今日のバイクは…やっぱり」
『拾って改造した』
銀「起用つぅかエコロジーつぅか」
妙+新八組
妙⇒運転
新⇒妨害
新「アレ 姉上免許なんて持ってましたっけ?」
妙「侍が細かい事を気にするんじゃありませんコルァ。
そんな事言ったらちゃんなんて免許どころか年齢も届いてないのよコルァ。」
新「はもう諦めました。」
銀時+神楽組
銀⇒運転
神⇒妨害
神「銀ちゃん私オシッコしたくなってきたアル」
銀「あん?どっかその辺でしてこい」
神「レディに向かってなんてこと言うアル」
総長+松太郎組
ハゲ⇒運転
松⇒妨害
総「フフ…面白くなりそーだ」
「それじゃいきますよ〜」
バイクのエンジンが一斉にかかった
耳が重い
元々暴走族のバイクの音は嫌いだ
「にっちもさっちもど〜にもブルド〜グ」
ピストルの音が鳴り
同時に男達が叫ぶ
スタートだ!!
別に歌わんでも…と思ったが考えてる暇はない。
私はバイクをぶっ飛ばしながら、隣で走ってる銀時に問う
『ねぇ銀時ィ…銀時って今まででこんなスピード出した事ある?』
銀「言ってる場合かァ!!
無いに決まってんだろォ。原チャリが壊れそうだコルァ」
『そう?いつも思うけど気持ちよくない?』
銀「”いつも”っていつも乗ってんのかよォ!!」
『モチ』
銀「どーりで妙にドライブテクニックが上手い訳だ…」
『テクニシャンと呼んでくれ』
新「(馬鹿だ…コイツら馬鹿だ…)」
『ではお先ッ!』
私は速度をより上げる
今まで先頭を走っていた総長組をも抜かし
どんどん抜かして一番前に立った
「何!?」
平「まぁいい…まだ四人いる…」
舞流独愚が橋の下を通る瞬間
男は「オイ今だ落とせ!」と橋の上で土管を構えてる奴に合図を送った
今の万事屋チームの様子は
は一人でぶっ走り
敵の後ろには銀時と神楽
そのまた後ろにはお妙さんと新八
彼らに向かって落ちてくる土管を目で追いながら、
平蔵という男は笑う。
平「フハハハハペシャンコにっ…」
だがそれは阻止された。
土管は銀時達に当たる事なく戻ってくる。
神楽が傘で土管をぶっ放したのだ。
そのまま土管は回転し
その回転速度もどんどん急上昇して、平蔵という男の方へ飛んでくる
平「え」
次の瞬間土管は直撃し、バイクもろとも吹っ飛んだ。
「平蔵ォォォォ!!」
後ろの様子を一番前から見ながら走る。
意外と後ろを向いててもできるもんだなぁ。
銀時は吹っ飛んだ奴を見て笑っている。
その時、神楽が「銀ちゃんもうオシッコ限界」と言ったのが分かった。
あ、でもヤバイ。
この先は第二関門ローション地獄。
あのままのスピードで曲がったら・・・
予想通り銀時のバイクが曲がった瞬間タイヤが滑った
オイルのせいで銀時のバイクは横滑りし
土管が積んであるところに突っ込んでいった
あちゃ〜
ホームレスのおっちゃんの家につっこんじゃった!!
ま、二人は平気だな。慣れてるもんね、そういうの。
『ホームレスのおっちゃんによろしく!!』
は遠くから声をかけた
総「後は譲ちゃんを何とかするだけだな」
後ろの様子を見ながら呟く総長。
起き上がった銀時はそいつらに向かって叫ぶ。
だが、そんな銀時を踏み台にして一つのバイクがローションを飛び越えた。
新「ぎゃああ!!!」
総「仲間踏み台にして飛び越えてきやがった!」
『さっすが姉御!!』
銀時は地面に食い込んでるけど気にしないでおこう。
奴は大丈夫だ。大丈夫。
・・・・・・そう思っておこう。
妙「私は風!風になる!キャハー」
新「アレ?姉上?ちょっとォなんか違う世界の扉開いちゃった?」
『人は常に違う世界の扉を開く事で前に進んでいくのだよ新八君』
新「何かカッコいいこといってるけど、違うからね!!」
妙「あと3キロくらい出せばタイムスリップできる気がするわ」
新「姉上タイムスリップは一人でしてください!
それよりハンドル!ハンドル握って!」
『あ〜らま〜…』
はアクセルを弱ませ近寄る
『オーイ新八ィ大丈夫?』
新「大丈夫じゃないよ…」
私が新八達のところへ行くと、総長組もやってきた。
「うおらァァ!これ以上はいかせねーぞ!」
新八達のバイクに降りかかるがお妙さんが総長のヅラを掴む。
妙「あと3キロなんだよ!邪魔すんじゃねェェ!!」
新「ああハンドルハンドル!」
ズルッ
『あ…』
総長のヅラがとれた
妙「…………」
ヅラを見た瞬間お妙さんの意識が途絶えた。
『お妙さん…其処までショックだったんだ…』
今まで運転していたお妙さんは倒れ
新八はお妙さんを支えながらもハンドルを握る
新「これじゃうまく運転できない!」
『・・・・・・!?』
にやり
は何故か薄らと笑い
『新八!お妙さんを此方へ』
新「でも…が…」
「新八ィィ」
後ろから神楽の声が聞こえた
神「もう少しの辛抱アル気張りィィィ!!」
新「神楽ちゃん!」
神楽は土煙を巻き上げながら荷車を走らせていた
総「なんじゃああこのガギぃぃケツにロケットブースターでも付いてんのか!?」
神「暴走族がなんぼのもんじゃい!こちとら人生という道を暴走しとんのじゃい!」
『さっすがァ!!』
後ろからものすっごいスピードでやってくる神楽。
神楽は足を素早く動かしながら後ろに向かって叫ぶ。
神「核の違いを見せたれェ銀ちゃん!」
神楽は荷車の方を振り向き、叫ぶ
被さっていた布を剥ぎ、銀色の髪が出てきた。
「ホームレスのじじぃぃいいいい!!!」
新「誰だそれェェェェェ!!」
『あ…お久しぶりです』
新「知り合いかよォオ!!」
その様子を見ていた総長は嘲笑う。
総「お前ら暴走族なんかより漫才師になった方がいいんじゃねーの?」
だが、一瞬でその笑いは途絶えた。
「そーかい」
後ろから声が聞こえたんだ。
銀「お前の方が向いてそうだけどな!」
新「銀さん!」
総「あの娘はオトリか・・・・・・松太郎はどうした!?」
銀「松太郎?アイツのことか?」
指を刺したのはのバイク
『ココにおりまっせ』
グルグルにしばりつけられた松太郎はのバイクに括り付けられていた
『私縛るの得意』
銀「こっからは正々堂々ウチの大将とやりあってもらおうじゃねーか。」
新八、一丁決めてこい
私たちは万事屋に戻り二人を待った。
銀時は「新八なら大丈夫だ。」と言ってジャンプ片手にソファに寝転がっている。
私は疲れて帰ってきた二人を迎えようと思い外に出て二人を待っていた。
暫くすると新八が高屋を連れて帰ってきた。
その時はもうあたりはすっかり暗くなっていた。
暫くは二人にさせておこう
タ「総長がお前の根性にほれたっつってよ。
チームにお前を入れるって大変だったんだからよォ。断るのに一苦労よ。
友達にそんな事させるわけにはいかねーってな。」
新「ハイハイよく言うよ」
歩いてこちらに向かってくる新八を見て
私は万事屋に戻った
銀「アレ?新八は?」
『帰ってきたよ。でも、暫くは二人だけにしとこうと思ってさ。』
友達は一生大切にね
新八
〜後書き〜
長いですよね〜最近長いのばっか
ホントスイマセン…てか本当に俺って謝ってばっか…
自分に自信持ってないんでしょうねきっと
まぁいいですよ。ガンバリマスから
なんか一見俺ってネガティブ?でも一応ポジティブなんですよ?皆に言われます。
次回は〜…なんにしようかな〜(決めてないのかよ!?煤i ̄□ ̄;)