困った時は笑っとけ笑っとけを
坂「わしゃ宙にいくぜよ」
『宙?』
ある屋根の上には若き頃の坂本、、銀時・・・。
坂「そうじゃ。」
地べた這いずり回って天人と戦っても先は見えてると、坂本は言う
『・・・・・・。』
坂「こんな戦はいたずらに仲間死に行かせるだけじゃ。」
わしゃもう仲間が死ぬとこは見たくない、坂本は寂しそうな顔をした
『うん・・・。』
それは同感
私も、これ以上仲間は私の元から消えて欲しくない
そしてそんな顔する仲間も見たくない
坂「これからはもっと高い視点をもって生きねばダメじゃ。だからわしゃ宙にいく。」
宇宙にデカい船浮かべて星ごとすくいあげる漁をするんじゃ、と坂本は意気込んでいる
坂本ならしそうな事だね
坂「どうじゃ銀時、?
おんしゃらこの狭か星にとじこめておくには勿体ないデカか男女じゃけー。」
わしと一緒に・・・。と坂本が言いかけると、
銀時は・・・
鼾をかいて寝ていた・・・。
坂「天よォ!!コイツに隕石ば叩き落としてくださーい!!」
『バカか・・・。』
坂「どうじゃ?は?」
『考えとくよ』
第十九訓 困った時は笑っとけ笑っとけ
燃えるような日差しと
焼ける様に暑い砂
そしてモヤモヤする暑い空気
太陽が強く私たちを照らしていた
嫌なくらいに明るい太陽
此処から逃げ出したいという感情に襲われる
坂「はっ!!」
此処にも意識が薄れ
過去の夢を見て飛び起きた馬鹿がいた
坂「危ない危ない。あまりにも暑いもんじゃけー。
何とか助かったってのに危なか〜」
銀「『助かっただァ?』」
馬鹿の隣でタオルを頭に被せて少しでも日差しを遮ろうとしている私たち
『コレのどこが?』
そこは見渡す限り砂漠の星
運良くこの星にたどり着いたようだ
銀「こんな一面ババアの肌みてーな星に不時着しちまって」
なんで太陽二つもあんだよ金●か、と下ネタを言う銀時
ヤメテよね。
『銀時・・・ババアって今お登勢さん考えたでしょ。それにキモいよ銀時ー・・・。』
銀「別にあんな鬼ババなんて言ってねーだろ
大体坂本が舵折らなきゃこんなことにはならなかったんだぞ。」
坂「前回のことなんか忘れたぜよ!
男は前だけ見て生きていくもんろー。」
『何?マリリンモンロー?坂本の口調へーん!!』
銀「なーにすっとぼけてんだコノ毛玉ァ!!
テメーの所為での頭狂ったじゃねーかァ!!」
『私は狂ってねェ!!!』
私は隣にいる奴を殴った
凄い音がした
が殴ったのは坂本・・・。
新「熱いから騒ぐなや〜!!」
『新八も口調変だよ。』
新「神楽ちゃんも大丈夫?」
君は元々日の光に弱いんだからね、と神楽の心配をする新八
君はこんな暑さでも優しいんだね
心のオアシスを感じるよ。
神「傘があれば兵器だヨ。」
『神楽漢字違う!!”平気だヨ”でしょ!!』
神「大丈夫アル!!間違えただけネ!!私国語苦手アル」
でも喉渇いたからあっちの川で水飲んでくるネ、と元気良く歩いていく神楽
神楽の行く方向には何もない、
ただの砂漠・・・
新「川ってどこ!?
イカンイカンイカン!!その川渡ったらダメだよォォ!!」
『三途の川だよォソレぇぇええ!!』
新八は砂をかき寄せている神楽の足を引っ張ってとめようとする
神「とっつぁんもう勘弁してくれ
俺ァボクシングなんてもうどーでもいいんだ水が飲みてーんだよ」
新「誰がとっつぁんかァ!ヤバイよ!!
神楽ちゃんが三途の川渡ろうとしてる!!」
『新八任せろ!!』
こーなっちゃったらもう簡単には行くまい
『神楽大丈夫?』
神「お袋ォ俺ァもうダメだ・・・
俺の代わりにリングに上がってくれ・・・。」
『マジでこりゃヤバイな。
・・・水・・・水・・・あった!!アレだ!!』
そう行って歩き出す。
目の前には何もない
強い日差しを放つ輝く二つの太陽と
その光を反射し、目を晦ませる細かい砂があるだけだった
新「アレ?・・・・・・って何処行くの!?」
『あそこに見えるオアシスに決まってるじゃん!!』
一緒に三途の川を渡ろうとする
その足取りも重そうで、
ふらふらと一人何処かへ向かって行く
新「までェ!!?銀さん!!
神楽ちゃんとがヤバイよ!!二人して三途の川のを渡ろうとしてるよ!!」
新八は大声で銀時を呼ぶと、
銀時は小走りで二人の所へやってきた
銀「おーいしっかりしろ神楽、。」
ペチペチと頬を軽く叩いてみる
だが、二人の目は何処か遠くを見ていて、
焦点があっていない
神「とっつァんやっぱ俺ァボクシングやってみるよ」
『その心意気よ神楽w母さん応援してるわ。』
その二人の光景を見て、
ため息が出そうになる新八。
銀「目がすわっちゃってる
は目は生きてるけど頭がヤバい・・・。」
目が生きてるって何?
と朦朧とする意識の中思う。
銀時はと神楽を負ぶり、歩き出す
銀「しょーがねーなあっちの川で水飲ましてくらァ。」
新「お前も見えてんのかィィ!!」
新八は銀時の頭に踵落としをした
銀時は暑い砂の中に顔が埋まった
『新八ナイス!!』
私は親指をグッと立たせて新八に向ける
新「アレ?意識あるの?」
『あるに決まってるじゃんか!!
面白そうだからノッてみたのさ。
そしたら新八、面白いぐらいに引っかかっちゃって・・・。
もう可笑しくて可笑しくて・・・。
笑いをこらえるのに全神経いっちゃったよ。』
銀「お前ら何言ってんの?見えねーのかお前ら?」
花畑があるとか、
結野アナがいるとか幻覚を見ながら呟く銀時
結婚してくれェ、と言う銀時はアホらしい。
銀「でもも捨て難いしな〜。
じゃぁサインしてくれ〜。」
『私は天パなんかの物になったつもりないんだけど。』
坂「何をバカなことゆーちょる・・・。」
という坂本もおりょうちゃんだと言って
結婚してくれェと叫びながら走っていってしまった
新「もうダメだ!
しか信用できねー!」
新八は頭を抱えて蹲った
すると、
『はーいみんな注目〜!!』
は皆に向かって叫んだ
一斉にに視線を移す
『良ォし、いい皆?
標高が高いほど温度が下がるんだよ?
標高が100m高くなるごとに確か約0.8度下がるんだ。』
新「それは・・・どーゆー・・・。」
『今からほどよい温度のところまで皆を連れてく。』
銀「どーやって?」
目の据わっている銀時が言った
『私が風を操って上にいって、定の高さで風を流すように操れば
動く歩道のようになり落ちない上、涼しいでしょ?』
新「頭いいよ!!」
『標高1248mくらいになれば約10度下がるから・・・。
此処ならだいたい標高1875mくらいになれば涼しくってか寒くなるよ』
新「何その微妙な数字・・・。」
『なんとなく・・・。』
「アッ!!なんだアレ!?」
ある男が空を指差す
皆もその指先に視線を移した
空遠くから宇宙船が近づいてくるのが見える
船が。
辺りは、船だァだの救援だァだの助かっただの叫んでいた
新八も小さく安心のため息を漏らした
『一件落着?』
新「そーだね。大体無茶すぎるよ。
長時間一定に同じ量の風を標高1800m以上に届かせるなんて・・・倒れるよ?」
『ぅ、意外と鋭いね・・・新八・・・。』
どんどん船は私たちに近づいてくる
そのうち、船が地に降り立った
***
坂「すまんの〜陸奥!」
こんな所まで迎えにきてもらって、と頭を下げる馬鹿。
船を連れてきてくれたのは
坂本の知り合いの陸奥と言う女性だった
天の迎えが来りゃよかったのに・・・。
陸「わしらの船は救援隊じゃない。
商いするためのもんじゃきー。」
頭のあんたがこんなこっちゃ困る、と冷静に一喝した
陸奥さんって・・・なんか母親みたいだな
坂「やっぱり女は地球の女しかうけつけんき。」
すまんの〜、と本当に反省してるのか?という感じに謝る
陸「女遊びも程々にせんとまた病気うつされるろー。」
坂「アッハッハッぶっ飛ばすぞクソ女。」
坂本は今までと違ってどす黒い声を発した
珍しい事もあるもんだ・・・
坂本がキレるなんて・・・
陸奥さんとは仲良くなれる気がする・・・否・・・姉御!!
新「・・・坂本さんコレ」
新八が船を指して坂本に問う
坂「”海援隊”ちゅーてな、わしの施設艦隊みたいなもんじゃ。」
坂本が言うには
戦の為の艦隊じゃなくて、会社みたいなもんらしい
この船を使ってデカイ商いをやってると・・・。
『じゃぁ・・・夢叶ったんだ・・・毛玉。』
坂「アッハッハッ。その呼び方はやめい
近頃宇宙は物騒じゃきに
自衛の手段としてこーして武装もしちょるわけぜよ。」
新「アンタただのバカじゃなかったんですね」
坂「アッハッハッ、泣いていい?」
『泣いていいよ、きっと銀時が胸貸してくれるから。』
坂「銀時ぃ!!」
銀「近づくんじゃねーよ、キモい。」
銀時は坂本をチョップで殴ると、死にそうな神楽を連れて船の中へ入っていった
私と新八は倒れた坂本を連れて、船の甲板に向かった
外の景色は一面に砂、砂、砂
なんの幻想も無かった。
しばらくして坂本は目覚め、
ゆっくりと語りだした
坂「わしの昔は銀時や・・・ヅラ達と天人相手に暴れ回っちょったが
人を動かすのは武力でも思想でものーて、利益じゃ。」
戦は嫌いじゃ、と坂本は上を向く
まるで過去を思い出すかの様に。
『・・・・・・・・・。』
坂「わしゃわしのやり方で国を護ろうと思ってのー。」
坂「みんなそれぞれのやり方でやればいいんじゃ!」
ヅラや高杉も、自分それぞれのやり方でやっているんだと、坂本は言う
私はそれに悔しさを少なからず感じた
だが、私は出てきた名前に反応した
高杉・・・
久しぶりに聞いたな・・・その名前
元気にしてる?
私は元気だよ〜無駄にね
てかまだ続けてんだアイツは
ったく・・・今は敵だよ?どうするオメーは?
真選組と攘夷浪士は、敵なんだよ?
新(?)
「・・・みんな凄いんですね
ウチの大将は何考えてんだかプラプラしてますけどね」
新八の目線の先には
銀時が水の入った樽を抱え
その下から神楽が物凄い勢いで水を飲み干していく姿が
『あ!!私も飲む!!』
は二人のトコに駆けて行った
坂「銀時はわし以上に掴みどころのない男じゃきの〜
じゃが人が集まってくる男ちゅーのは何かもってるモンぜよ
奴の中の何かに惹かれて慕っとるんじゃなかか?
多分が一番わかっとるぜよ。」
新「が・・・・・・。
なんだかよくわかんないですけど・・・でも・・・!」
新八は目を疑う
目の前にはにゅるにゅると伸びたモノに捕まって
空に投げ出されている人達が。
『!!』
叫び声が!?
「助けてェェ!!」
触覚につかまれてる男の叫び声だった
新「あれ?何?ウソ?何?あれ?」
坂「いよいよ暑さにやられたか」
何か妙なもんが見えるろー、とあくまでポジティブな考えの坂本
『暢気に言ってる場合か?』
坂「ほっとけほっとけ」
坂本は幻覚だと言い続ける
そう言ってる坂本の腕に触覚のようなものが巻き付く
ぇぇええええ!!?
坂本、アンタの体に巻きついてるよォアレがァ!!
新「の言った通りヤバイんじゃないですか?
ちょっと坂本さん、何か巻き付いてますけど。」
新八も冷静過ぎでしょォ!?
それはちょっとヤバいんじゃないの?
そのまま投げ出さてるしぃ!!
いつまでポジティブ続けてんだァァア!!
あ、でも面白いかも
なんか、毛玉が飛ばされてる姿が
ボンボンがふわふわと飛ばされてる様に見えるわァ。
『キャッホぉ〜イ!!毛玉一本釣りだァ〜
もっと行けェ〜もっと行けェ〜そのまま逝っちまえ〜』
新(…いったいあの人と何があったの?)
段々辺りが騒がしくなってきた
逃げ惑う人々
船から下りて走って行く者もいる
陸「あれは砂蟲」
『陸奥さん』
後ろから声が聞こえて振り返れば
そこには陸奥さんが立っていた
陸「この星の生態系で頂点に立つ生物・・・。」
『普段は静かだけど、砂漠で騒いでたから目を覚ましたって事?』
その通りじゃき、と頷く
私は結構生物には詳しかったりもする
海坊主のおっちゃんに色々とウンチクを聞かされたしね
新「二人とも何でそんなに落ち着いてんの!?も戦友でしょ!?」
『アイツの女遊びは変わらんねェ〜
私ウザかったから何回男の目印を蹴った事か・・・。』
陸「砂蟲よォォそのモジャモジャやっちゃって〜!特に股間を重点的に」
新「何?何の恨みがあんの
何で普通に股間って言っちゃってんの?」
『砂蟲ィイ!!陸奥さんの言ったとおりその毛玉の股間やっちゃってェ!!
あ・・・さっき隠したのに言っちゃった・・・。
とにかくやっちゃってェ!!電気アンマでも食らわちゃってェ!!二度とできねーよーに』
新「ねぇ最後のちょっとヤバイよ!?」
私らが甲板で叫んでいると
坂本は銃を懐から出していた
皆に逃げろと言うと、銃弾を発砲した
綺麗に触覚にあたり捕まっていた奴らは逃げる
捕まっていた者は助かったとほっとしながら走って船に向かってくる
だが、地面の深い所から
重く、頭に響く音が聞こえてきた
すると勢い良く地面から何かが顔を出す
現れたのはデッカイ幼虫のような砂蟲
触覚は船までも掴み
地中にひきずりこもうとする
坂「大砲じゃあああ!!わしばかまわんぞ大砲お見舞いしてやれェェェ!!」
『狙うはモジャモジャの股間!!』
新「まだ言ってんのかァ!!」
新八は発砲しようとする陸奥を止めるが、
陸奥は聞かずに発砲する
陸奥さんは坂本の事を良く分かっている
私よりも。。
陸奥さんは遠くを見据えながら、こう呟く
陸「大儀を失うなとは奴の口癖・・・。」
そして撃てと大きく叫んだ
一斉に発砲される
坂本にスレスレで掠りながらも
大砲の嵐は止めない
陸「奴は攘夷戦争の時地上で戦う仲間・・・銀時とかいう奴とか・・・
おんしらほっぽいて宇宙へむかった男じゃ。
目先の争いよりもずっとずっと先を見据えて
将来の国のためにできることを考えて苦渋の決断ばしたんじゃ。」
陸奥さんは、そんな奴に惹かれたんだ。
だから坂本の生き方に反するようなマネはしたくないと・・・?
こうしている間にも坂本はひきずりこまれていた
新「いやいやいや!!死んじゃうってアレ!」
坂本を救おうと、大砲に手をかける男二人
だが、その男二人にかぶさる二つの影
木刀と刀が大砲を突き刺す
銀「こんなモンぶちこむからビビッって潜っちまったんだろーが。」
『やっこさんが寝てたのを起こしたのは私達なんだよ。』
私たちは顔を見合わせ、にやりと笑う
『大儀を通す前に』
銀「マナーを通せ。」
大砲に突き刺した木刀を掴んだ状態で
銀時は口を開く
星を救うとかデケー事吐いてたくせにこれで終わりかと。
昔からテメーは口だけだと。
銀「俺を見ろ、俺を。」
大砲で踏み込み、砂へと飛び込む。
落ちる瞬間、銀時は叫んだ
「テメーの思った通り生きてっぞォォ!!」
新「大丈夫かな、銀さん。」
『大丈夫。銀時なら、やってくれるよ。」
あの二人なら
大丈夫。
坂本が地に落ちた時は
銀時が救い上げる
そんな漁の様な二人には
脆そうで強い絆があるんだから
坂本は砂の中で過去を思い出す
銀時と別れる時の事を
坂「お前がおりゃあ面白か漁になると思っちょったんだがんの〜」
銀「こう見えても地球が好きなんでね。
の墓参りにも行かねーとな。」
坂「・・・・・・銀時・・・。」
銀「宇宙でもどこでもいって暴れ回ってこいよ
でけー網、宇宙にブン投げて星でも何でも釣り上げりゃいい」
そんあ銀時に坂本は問う
これからの事を。
銀「俺ァのんびり地球で釣り糸たらすさ。
地べた落っこちまった流れ星でも釣り上げてもっぺん宙へリリースよ」
・・・フフ
そーいやそんな事ゆーちょった
が生きててよかったの〜銀時
お前が地上に残ってくれたから
後ろを振り返らずに走ってこれたんじゃ
坂本の目の前に手が出てくる
そして息を止めて口を膨らませた銀時の顔が目の前に見えた
銀時はその差し出した手で坂本の手を握った
砂上には仰向けになっている坂本と
疲れて座っている銀時の姿
一斉に駆け出す船員
陸「・・・・・・無茶な事を。
自分も飲まれかねんところじゃったぞ。」
新「なんかあの人らしか見えないもんがあるのかな。」
『かもね・・・あの二人には共通してるところがあるもんね。』
『おーい、大丈夫だったァ??』
一言言って銀時達の所へ走っていった
新「”あの人ら”にはにも入ってるんだよ?
銀さんの事一番分かってるのはじゃないか。」
の去っていく姿を見ながら呟いた
〜後書き〜
うっわァ!!更新めっちゃ遅れたァ!!
書き始めてから何日たった?ねぇ何日たった?コレェ!!
スンマセンスンマセン!!!でも2学期は特に忙しい季節なんでこれからも遅れると思います!!
御承知下さいませ