アイドルだって ほぼお前らと同じことやってんだよ
第十四訓 アイドルだって ほぼお前らとおなじことやってんだよ
『お通ちゃんがGOEMONとねェ〜』
私は今、テレビを見ている
テレビでは、寺門通のスキャンダルについて放送されていた
銀「ガキの色恋なんざどーでもいいんだよ
それよりドラマの再放送はどうしたの?」
『ピン子と春恵、いよいよ決着かと思われたとき地球に恐怖の宇宙帝王襲来!』
神「ピン子と春恵が協力して帝王を倒し終わりヨ」
銀「マジでか!!なんで知ってんの!?」
神「昨日で最終回だったもんね〜。」
銀「んだよチクショー見逃したぜ!!もうピン子に会えねーのか、俺は!?」
『私は会えるけどね、お通ちゃんにもね。』
銀「何ィィイイイ!?」
『私二人とメル友なの。
ほかにも有名人いっぱい友達だよw』
銀「俺にも紹介してくれェ!!」
『やーだよ〜』
神「それより新八の様子がおかしいアルヨ
ず〜っと日めくりカレンダーめくり続けてるネ」
新八は、神楽の言う通り、生気を失ってカレンダーをめくっていた
銀「オーイんなことしても別の時空へはいけねーぞ
現実から逃げてんじゃねーよ。
アイドルなんぞにほれるからんなことになるの」
俺もお天気お姉さんのファンだけどそのへんはわりきって・・・。と言った瞬間だった
続きのニュースが流れ
銀時の表情は一変した
”結野アナが先月結婚していたことが”
『銀時も現実逃避してんじゃん。』
銀時も新八と同じ様にカレンダーをめくりはじめた
神「あらら二人とも別の時空へいってしまったアル」
『大丈夫だよ神楽、もうすぐ新八は戻ってくるよ』
神「?」
その時、インターホンが鳴った
『オッ?来たみたいだよ。』
新八が動いた
そのままゆっくり玄関に向かう
神「こんな状態でも身体には雑用係の習性が染み付いてるネ」
『アレだよ…え〜と…条件反射?』
雑用係って悲しいね
新八も大変だ
新「お通ちゃん!?」
玄関から新八の驚きが混じった叫びが聞こえてきた
私も玄関に向かう
『よく来たねお通ちゃんwまぁ上がってよ』
***
”男と別れろさもなくば殺すトロベリー”
お通ちゃんが差し出した紙には
大きな字でこう書かれていた
銀「この知性のカケラもねー言いまわしはアンタのファンの仕業か?」
この手紙が事務所に何通も送られてくるらしい
通「怖くて父ちゃんやちゃんに相談したら、
アンタならなんとかしてくれるって
しかもちゃんがそこに住んでるっていうから・・・。」
銀「が言ってたのはこの事か・・・。」
『なんだ・・・聞いてたの?』
銀「ちょっとな。
それよりあの親父か…元気でやってんの?」
通「ウン。」
この話したらまた脱獄するって大騒ぎしてたらしい
あの親バカ・・・また脱獄するつもりなのか?
銀「フンそりゃ親父がバカやる前になんとかしなきゃな」
『また脱獄なんかされたら、
警察の私として、いい事とは言えないよ。』
警察としてでなくてもいい事とは言えないけどさ
通「それじゃ力になってくれるんだねw」
銀「だが犯人の目星つけるにしても
アンタのファン何人いるって話になってくるな・・・。」
『確かに・・・・・・お通語使ってる人なんてお通ファンしか・・・。』
神「別れりゃいいじゃん!」
神楽が酢昆布くちゃくちゃさせながら立っていた
銀時が冷や汗をたらしている
神「別れりゃすべてまるくおさまる話じゃん」
どーでもいい、という感じだった
通「い…嫌だよそんなの考えられない
あの人は芸能界で唯一私に優しくしてくれたんだから」
先程よりもくちゃくちゃの回数が増えていた
神「ケッ!男なんて女には皆優しいもんなんだよ小娘が!!」
『否、神楽…お前の方が小娘だよ』
神「い゛っ!!」
神楽は新八に叩かれた
新「犯人がしぼれないならはりついて護るだけです
この志村新八
命に代えてもお通ちゃんを護ってみせる!!」
『あ』
銀「復活した」
***
銀「ほォ〜アレが彼氏?」
私達はお通ちゃんが彼氏・・・つまりはGOEMONとファミレスで会うのをついていく事にした
今は後ろの席から二人の行く末を見守っている
神「国民的アイドルグループ「反侍」リーダーGOEMONアル」
銀「てめっやけにくわしーな」
さてはファンだな、と銀時は言う
神「チャラ男に興味ないネ男は味があってなんぼアル」
『だよね〜良い事言うじゃん、神楽。
でも、銀時とか何も取り柄が無いとダメだよね。』
銀「オイオイ、それは酷いんじゃない?」
新「ふぐぐ」
新八は座席の仕切りに生えている草をブチブチと抜いていた
『アレのどこがいいのかなァ〜
アレだったらそうにぃの方がイケてるのに…』
銀「俺は?」
『天パは興味ない』
銀「しくしくしくしく…」
銀時が泣くのを無視し、二人の会話を聞く
G「僕らが会うのしばらくひかえた方がいいでござる」
『ござる?なんでござるでござる?』
銀「お前もうつってるよ」
又もや銀時を無視して話を聞く
通「えっなんで、GOEMONさん」
嫌だよ私、と悲しい顔を見せるお通ちゃん
G「僕だって君と離れたくないでござる
でもこんなことになった以上・・・」
ファンを刺激するのはよくないってか
G「ここはしばらく時間をおこう。
大丈夫ほとぼりがさめたら、また毎日のように会えるでござるよ」
通「GOEMONさん…」
二人とも、愛し合っているのか・・・。
でも、
なんか変な感じがするのは気のせい?
***
私達は今テレビ局にいる
お通ちゃんを護るため、収録現場についてきたのだ
今は待合室で座って
お通ちゃんの仕事が終わるのを待つ、それだけだ
銀「バカな奴だなァ
首つっこめば嫌な思いするのは目に見えてたろ」
おとなしくカレンダーめくってりゃよかっただろ
新「お通ちゃんは僕が護るって言ってるでしょ。」
『・・・・・・。』
銀「いいカッコしよーったって無駄だぜ
恋する乙女は猪と同じよ。前しか見ちゃいねーぜ」
新「そんなんじゃないですってば
お通ちゃんはね僕の恩人なんですよ。」
『恩人・・・?』
新八は銀時と出会う前にフリーターをやってた時
何をやってもダメでいつも店長に怒られて
何もかも嫌になって全部投げ出そうとしたことがあったらしい
新「そんな時にきこえてきたんです・・・。」
お通ちゃんの歌が・・・。
道路で必死に一生懸命歌っている歌が
新「正直何歌ってるのかよくわからなかったけど
お客さんもいないのに精一杯歌ってる姿見てたら
なんか涙出てきて・・・」
『新八・・・。』
新「お通ちゃんきっと覚えてなんかいないだろーけど」
僕はあの時一杯元気もらったんですよ
新「出来ることがあるなら
あの時の恩返しがしたいんです。
こんなことしか僕にはできないけど。」
銀時は新八の話を聞いて頭をかいた
新八・・・
銀「オメーがそういうならもう何も言うめー。」
『私に出来ることがあるなら、何でもするよ!』
新「銀さん、。」
神「銀ちゃん、銀ちゃん!!大変アル!!」
神楽が走ってきた
かなり走ってきたらしく、息が荒かった
神「ピン子がいたヨ!!」
ピン子が”渡る世間は鬼しかいねェチクショー”の収録に来てるんだって
へ〜
って、、神楽、君は一体何しに来たの?
今さっきの新八の話を聞いてきた銀時は流石に行かないでしょ
考えようよ神楽。
銀「何ィ!!」
銀時の表情が変わりやがったよ
ま、さ、か
銀「ピン子ォォォサインくれェェェ!!」
「『…………』」
何やってんのォアイツぅ!!
は?何様?
もしかして聞いてるフリして実はピン子が気になってたって奴ですかァ!?
うっわ、
『ったく・・・銀時め・・・。確かにピン子は大好きだ!!
だけどこんな時にさァ、シリアスな時に何してんだァ!!
設定無茶苦茶じゃねェかぁ!!』
新「・・・設定なんて言っちゃダメだよ」
はぁ、もう銀さんには疲れましたよ。と新八は俯いた
私も疲れたよ
もう万事屋やめようかなァ
新「あ・・・もうスグ”歌っていいとも”の収録が終わるな」
『もうそんな時間か。』
新「今のうちに厠いっとこ」
『いってらァ〜w』
後は新八に任せよう
きっと今頃奴もトイレ休憩だろうよ
私は何もしなくても、
後は銀時と新八がやってくれるよね
***
私は今GOEMONと電話中であると思われる人物の元へと向かった
コンコンッと軽いノックをする
「はい、どーぞ。」
『失礼しま〜す。』
私はドアを蹴っ飛ばした
ドアは大きな音を立てて吹っ飛んだ
「なっ!?」
『お前をお通ちゃんの公務執行妨害罪で逮捕する!!』
「・・・チッ、お前誰だ?」
『真選組だァ!!』
はぁッ!と高く飛び、軸足を回転させて片方の足で頭を蹴りつけた
「ぐあっ。」
『ハイ、終了。』
縄をグルグルに縛り、放置する
逮捕すると言っても、手配書が無いので逮捕できないのだ
勝手に逮捕したって無駄だしね。
ま、容疑だし。
下で蹲っているソイツの携帯から音が漏れる
”二度と悪さしねーように写真撮っとけ”という銀時の声が聞こえた
あっちも終わったようだ
しばらくして、綺麗な夜空の見える外へ出た
正直肌寒く、もう一枚服が欲しいと思った
階段の段差になっている所に腰をかけ
綺麗な夜空を見上げる
「アレ、此処にいたの?」
『あ、銀時。』
新八は?と聞くと、お通のところだろ。と素っ気無く返してきた
銀「アイツの携帯電話からよォ、お前の声が聞こえた。
お前わかってたのか・・・。」
『まーね・・・。頭の回転がアンタとゎちゃうんだよ。』
銀「それはパーってことか?
俺は天パーではあるが頭パーではないぞォ!!!」
『ぅんにゃ頭パーだよ。ホラパーマじゃん!』
銀「否そうゆー意味じゃなくてさ。」
『クルクルパーじゃねーかよ頭。」
銀「否そうだけど、ちょっと違うってゆーかァ。」
『うっさい黙れしつこいと殺すぞ(黒笑)』
銀「…ハイ」
今回の事はキリついたんだから、
これにて一件落着
〜後書き〜
今回の話は、途中の話が消えていたため、
前ネタが思い出せなかったので急遽話を付け足しました
なので、普段よりかなり短く、適当になってしまいました。
すみません。