男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある
第十三訓 男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある
近「えー、みんなもう知ってると思うが
先日、宇宙海賊”春雨”の一派と思われる船が沈没した。」
だが、誰も聞いていなかった
デジャヴだ
これ、デジャウだ
第十訓のデジャヴだ
近「しかも聞いて驚けコノヤロー
なんと奴らを壊滅させたのはたった三人の侍らしい…
・・・驚くどころか誰も聞いてねーな、トシ。」
未だに煩い隊士達
土方さんは、横に置いてあったバズーカを構え、
私達目掛けて吹っ飛ばした
隊士達、あの沖田総悟もも爆発した
プスプスと辺りからは煙が立っている
『皆、大丈夫・・・?』
一応私にも被害があったが、
私はまだ軽かった
近「えー、みんなもう知ってると思うが」
埃や煙が舞う中、
近藤さんは、再び同じ話をし始めた
近「しかも聞いて驚けコノヤロー
なんと奴らを壊滅させたのはたった三人の侍らしい・・・。」
「「え゙え゙え゙え゙え゙!!マジすか!?」」
『え゙え゙え゙え゙え゙!?ホントに!?』
作っていた
隊士達は態と”吃驚した”という感じに返答した
私はこの事件を知っている・・・。
というか、
三人の内、一人は私なんだから
此処で誤魔化さないと、私が危ない
土「もっとナチュラルにできねーのか」
再びバズーカを構える土方さん
だが、近藤さんはそれを止めた
近「この三人のうち一人は、攘夷党の桂だという情報が入っている。
まァ、こんな芸当ができるのは奴ぐらいしかいまい。
だが問題はここからだ」
空気が重くなる
近藤さんが真剣になった
近「どの麻薬の密売に幕府の官僚が一枚かんでいたとの噂がある。」
攘夷浪士は暗殺を画策しているらしい
近「俺たちの出番だ!!」
***
お偉いさんの警備なんてかったるい
私は、近藤さんの話を聞き、
屋敷に向かうと、丁度いい日陰の所で昼ねを始めた
眠りが浅くなった頃、
当たりでそうにぃと土方さんの声が聞こえた
沖「土方さん、俺はダメで、
なんではいーんです?」
声は私の反対側で聞こえた
私はそうにぃのアイマスクのようなものをつけて眠っていた
アイマスクは沖田のと色違いで、しかも
サンバのようなヒラヒラが周りにテカテカと光っていた
土「なんだそのアイマスク!!
総悟のだけでもうざったいものを・・・
お前の二倍じゃねーかァ!!!」
土方さんの怒鳴り声で目がしっかり覚めた
アイマスクを指でずらし、
眩しい太陽に目を背けるように目を軽く瞑る
『なんだよ父ちゃん、今日は日曜だぜィ
ったくおっちょこちょいなんだから〜
ったくハゲなんだから〜』
土「今日は火曜だ!!
総悟と同じようなこといってんじゃねェ!!!
なんだ最後の”ったくハゲなんだから〜”って!!!
意味わかんねェよ!」
俺はハゲオヤジじゃねェ!っと叫んだ
『何?わからないの?かわいそ〜〜〜。』
沖「ホントかわいそ〜〜」
『ねェそうにぃ?』
沖「なんでさァ?」
『土方さん絶対そのうちハゲるよね』
沖「だといいんだけどねィ」
『いや100%ハゲるよ!
理由1 ストレス(すぐ怒る)
理由2 私の存在(すぐ怒る)
理由3 そうにぃの存在(すぐ怒る)
ね?』
沖「そうだなw」
二人でにやりと笑う
土「お前ら何の話してんだァ!!」
私達が土方寿命トークをしていると
土方さんは先程よりも怒っていた
土「てめーらこうしてる間に
テロリストが乗り込んできたらどーすんだ?
仕事なめんなよ、コラ。」
「『俺が(私が)いつ仕事なめたってんです?
俺が(私が)なめてんのは土方さんだけでさァ(だけだ!!)』」
土「よーし、勝負だ剣を抜けェェェェ!!」
ガン ガン スカッ
そうにぃと土方さんの頭に拳が落ちてきた
私はすぐさま避け、近藤さんの拳は空振りに終わった
沖・土「い゙っ」
『ふっ ┐(´ー`)┌ 』
近「仕事中に何遊んでんだァァァ!!
修学旅行気分か!?枕投げかコノヤロー!!
そんで!!軽くしてやってんだから逃げないの!!」
『そんなの楽勝で逃げれるもんね!』
近藤さんの拳が当たっても痛くない事は分かってた
手加減してる事も分かってた
でも今頭当たったらヤバイって傷口開いちゃうって
流石に一日じゃ治らないって
近「ならどこまで走れるんだ?」
え?
それは・・・どーゆー事でしょう?
うそ…マジでやんの?
マジで今走れって?
この体で?
土「そうだ、見せてみろ。」
うぞ〜ん…
仕方ない、此処で走らなかったらヤバい
『・・・見ててくださいよ。』
はそこら辺にいるものを避けながら走った
土「早ェな…」
みんな感心してみていたのに
まったく反対の思いをしていた者が一名
「の奴…」
顔を渋くして見ていた
が戻ってくると、
近藤さんは何かを思い出したような顔をした
近「あ!俺ら遊んでた!?
ヤバイぞ!!!みんな静かにしろォオオ!!!」
近藤さんが叫んだ瞬間
近藤さんの頭にも拳が飛んできた
近「い゙」
蛙「お前が一番うるさいわァァァ!!
ただせさえ気が立っているというのに。」
近「あ スンマセン」
蛙「ん?主どっかで会わなかったか?」
蛙は私に気がつくと、
声をかけてきた
ゲッ
コイツあん時春雨に乗っていた
『いえ…しょっ…初対面ですぅ』
声を変えてみた
そうして蛙はどこかへ行った
ふぅ・・・
沖「なんだィありゃ
こっちは命がけで身辺警護してやってるってのに」
『ったく・・・(危なかったぜ)』
土「お前らは寝てただろ」
私は土方さんの話を聞かずに
ボーっと空を眺めた
そうにぃと近藤さん、土方さんは何かを話していた
近「あ゛!!ちょっと!勝手に出歩かんでください!!」
近藤さんは、勝手に歩き回る蛙を追いかけて何処かに行ってしまった
沖「はぁ〜底なしのお人好しだ、あの人ァ。」
そして、そうにぃは話を続けた
立ち上がろうとするに、真剣な声をかける
沖「もでさァ」
はい?
沖「怪我してる…腹と足と…頭ってとこか?」
バレてるぅ!!!
『なんで!?』
沖「朝きたときからずっと帽子かぶってるだろィ。
不自然すぎでさァ明らかに、”私は怪しいです”って言ってるもんでさァ。
は”今日は暑いから”っつったけど、俺は包帯巻いてるからだと察した。
んで、歩き方がおかしかった。
そんときから足が悪いと思った。
でさっきのだ。走ったとき、いつもより遅かった。
で走った後よーく見たら・・・。」
土「腹の辺に血が付いてた…傷口が開いたんだろ?」
『ゲッ!?土方さん!!』
土「全部聞かせてもらったぜ。
俺もうすうす気づいてたからな、観察してたんだよ。」
はぁ・・・
必死で走った意味ないじゃんか
沖「その大怪我といい・・・
春雨を倒した三人のうち一人はか?
話聞かせろィ。」
『……分かったよ…』
私は二人に話した
銀時の事は伏せた
情報屋の仕事をしていたら、
神楽が変な奴に絡まれてて、
それで、神楽を庇ったんだと話した。
神楽は薬嗅がされて、意識が無かった
私が起きた時、神楽はまだ意識が無くて、
傷を抑えながら神楽を家まで送っていったと。
土「なるほどな」
沖「は簡単にやられるほど柔じゃない…
チャイナ庇ったとはねィ」
『でもこのことは神楽には内緒で…』
全てを言い終える前に
大きな音が響いた
これは・・・銃声!?
「「局長ォォォ!!」」
近藤さんが打たれた
土「山崎っ!!」
土方さんはすぐに打った奴をザキに追わせた
沖「近藤さん!!しっかり」
『近藤さん!!』
「「局長ォォ!!」」
私達は心配して倒れている近藤さんの傍にいると
その光景を高みの見物している蛙が口を開いた
蛙「サルでも盾代わりにはなったようだな」
その言葉を聞いたとき
そうにぃが動いた
刀に手をかけ、抜こうとする
だがそれは
土方さんによって止められた
沖「!!」
土「止めとけ、瞳孔開いてんぞ。」
『・・・・・・』
私は無言で立ち上がる
土「?」
『土方さん、近藤さんを頼みます。
私も、仕事してきますので。
情報屋としての仕事を、、真選組としての仕事を。』
土「なっ!オイ!!」
土方さんが私に向かって叫んだが
私は聞く耳もたずに走って行った
痛みなんて知らない
攘夷なんてどうでもいい
蛙だ
蛙をとことん調べる
私が今するべき事はそれなんだ
そして近藤さんを打った奴を捕まえる
屋根裏に入り込み、
私は気配を消して館を調べる
途中、倉庫の様な場所で気配を察した
相手も気配を消している
だが、気配を感じ取ることができた
私の良く知る人だ
部屋に入り、聴覚を頼りに動く
後姿がぼやっと見える
『何やってるの?
密偵山崎退君。』
ザキは体をびくっと振るわせた
山「なんだ・・・か。」
『なんだって・・・・・・。
私じゃなかったらどーするつもり?』
山「気配を消してたつもりなんだけどなァ」
『あはは、私は情報屋だからね。』
山「・・・も調べに来たの?」
『うん、ザキは攘夷を突き止めたんだね、それで此処に調べに来た・・・と。』
山「うん」
***
私達は屋敷中を調べ
土方さん達がいる所へ戻った
私は土方さんの所へは行かず、
蛙の所へ向かった
山崎は土方さんに情報を伝えに行った
ホシは”廻天党”呼ばれる攘夷派浪士集団らしい
過激な連中だった
土「今回のことは俺の責任だ
指揮系統から配置まですべての面で甘かった」
もっかい仕切りなおしだ、という声のトーンが重かった
「副長、勝手ですがこの屋敷といろいろ調べてみました。
倉庫からどっさり麻薬が・・・もう間違いなく奴ァクロです。」
***
私は蛙を探している
多分自室にいるだろう
『さってっと・・・ガマ蛙の部屋は何処かなァ〜?』
あ・・・此処だ
蛙「おっ・・・お主、何をする!?」
『!?』
中から声が聞こえた
ガマが危ないッ!?
―ガラッ―と襖を開ける
中には縛られるガマと
縛るそうにぃがいた
『・・・・・・
お取り込み中すみませんでした。』
何も見なかった様に引き返す
襖を閉め、一息してまた襖をゆっくり開けると
沖「お前何してんでィ。」
『ぎゃぁああ!!』
目の前にそうにぃがいた
『そ、それはこっちのセリフ!!
何でガマを縛って・・・。』
沖「・・・分かるだろィ?」
***
そのままガマを担いで庭に向かう
庭には十字にクロスされた太い木が
『磔台・・・?』
沖「ま、囮みたいなモンでィ」
ホラ、薪入れろィ。と薪を渡される
もうガマの足元には火がついていて
ゴウゴウと燃えていた
『・・・よし、そうにぃを手伝うかな。』
暫くすると、土方さんがやってきた
土「何してんのォォォォォ!!お前ら!!」
十字に貼り付けられていた蛙と
まきを燃やす兄の総悟と
妹の見て、驚かない奴もいないだろう
沖「大丈夫大丈夫、死んでませんぜ。」
土「何が大丈夫なんだ?」
『強いてゆーなら、これから?』
土「いつかは大丈夫じゃなくなるじゃねェかっ!!」
土方さんは怒鳴るが
私とそうにぃの薪を入れるスピードは変わらない
沖「要は護ればいいんでしょ?
これで敵おびき出してパパッと一掃」
『攻めの護りですよ』
蛙「貴様らァ、こんなことしてタダですむと・・・モペ!!」
は無表情で蛙の口にまきを突っ込んだ
蛙「むが!」
総悟もと一緒に突っ込んでいく
そうにぃは真剣な表情をしていた
沖「土方さん 俺ももアンタと同じでさァ」
『気が引けねーけどな』
沖「ここにいるのは近藤さんが好きだからでしてねェ
他人のイイところ見つけるのは得意だが悪いところを見ようとしねェ」
『私やそうにぃ、土方さんみてーな性悪がいて』
沖「それで丁度いいんですよ真選組は」
土「・・・フン」
土方さんは歩み寄ってくる
土「なんだか今夜は冷えこむな・・・薪をもっと焚け総悟。」
沖「はいよっ!!」
ははっ・・・
土方さんも、そうにぃにあんな事言われたら何も言えないか。
蛙「もぐらっはめっそ」
蛙が何か言った時、
蛙の頬に銃弾が掠った
『!』
「天誅ぅぅぅ!!奸族めェェ!!成敗に参った!!」
続々と攘夷志士が乗り込んで来る
「どけェ幕府の犬ども
貴様らが如きにわか侍が真の侍に勝てると思うてか」
沖「おいでなすった」
刀をすっと抜くそうにぃ
土「派手にいくといよーや」
土方さんも刀を抜く
『久しぶりの喧嘩だ。久々に楽しめるかな?』
一発指の関節を鳴らして
両方の刀を抜いた
近「まったく喧嘩っ早い奴等よ」
「「『!』」」
後ろには包帯を巻いた近藤さんが・・・
近「トシ、総悟、に遅れをとるな!!
バカガエルを護れェェェェ!!」
三人は微笑んだ
否、笑った
勝利の行き末を見据えたか
将又待ってましたとの思いか
「いくぞォォォ!!」
私達真選組は
向かい立つ攘夷志士に向かって走った
翌日、神楽は新聞を広げていた
神「おてがら真選組、攘夷浪士大量検挙
幕府要人犯罪シンジケートとの癒着に衝撃…
………銀ちゃん」
銀「あー?」
神「癒着って何?」
……
銀「かー コー カー」
分からないのか
寝てるフリをした
神「とぼけてんじゃねーぞ天然パーマ!
ん?銀ちゃん!が写ってるヨ!!」
ガバッ
先程まで眠るフリをしていた銀時は飛び起きた
銀「何!?どこだ!!」
右隅に真選組一同、そして
その隣に大きく写っていた
銀「”真選組に紅一点
あの沖田総悟の妹 、ちゃん”
マジかよ…
うっそ〜ん!!!ライバル増える〜〜〜!!!」
神「いきなり態度変えてんじゃねーよ天然パーマ!」
〜後書き〜
13話終わり!!
ふぅ…
最近ギャグができない…