天然パーマに悪い奴はいない
第一訓 天然パーマに悪い奴はいない
『此処が江戸かァ』
発達した町―・・・
私は初めてこの江戸という町に足を踏み入れた
んッ!?
なんか聞こえる・・・
ドドドドッ
足音?
「譲ちゃん逃げろォ!!!!!」
誰かが叫んだ
ガシィイッッ
すると突然身体に自由が利かなくなった
誰かが叫んだ”譲ちゃん”と言うのは自分だった事に気付くのに
数分の遅れをとった。
ぇええええええええッ!!?
私は誰かに捕まっていたのだ
浪「コイツがどうなってもいいのか!?」
江戸に来て早々。浪士に人質にされました。です。
真選組が目の前にいるという事は・・・
私は真選組から逃げていた攘夷浪士に捕まって
人質にされたのだった
私とした事が・・・
江戸に夢中でェエエエ!!
土「チッ!仕方ねェ。悪く思うなよ。野郎共…やっちまえ!!!」
『ぇええええええええええッ!?!?』
アレは真選組副長の・・・・・・誰だ?
ちょっと!!別にあたしゃ死にゃァせんけど
真選組でしょ?
警察でしょ??
何!?悪く思うなって!!!
まさか人質を無視してっ
浪「何ィイイイ!??」
その通りだった
真選組と浪士の集団は戦いを始めた
真選組が人質がいるのに斬りかかってくるとは思わなかったんだろう・・・
浪士の顔は”信じられない”と言っている様だった
あっ…コノおっさん…私の存在忘れてやがる…
真選組の攻撃によって焦っているせいか
私を人質にしていた奴は
私に目も向けない
否、向けたら逆に危ないか・・・
『あのォ…気付やッ!コノヤロー!!!』
あ・・・
でも今なら普通に逃げられ・・・
その瞬間・・・ヒュンッと風を切る音がした
心の中で発した言葉を全て言い終える前に・・・
私は人質の傍から離れ
真選組の者に保護されていた
…何故…いつの間に…あたいは保護されてんのォ!!??
***
目の前には先程指揮をしていた男
黒蝶ってバレたらヤバイよなァ…
私は幕府に身を知られてはいけない身
特に”黒蝶”だと言う事は気づかれてはいけなかった
『あのォ〜どォもありがとう!!おかげで助かったよ!!
え〜っと…
副長のひ、ひじきさん?』
土「ひじきじゃねェ!!!!!土方だ!!!!!」
あ〜はいはい・・・肘方ね(違
どうでもィィわ…
それより早く此処から離れないと・・・。
『急いでるんでェ。さいならッ!』
土「えっ!?オイッ待てッ!!!」
私は土方という男に止められたのを無視し
急いでその場を去った
━━タッタッタッタッタ……━━
しばらくして
真選組から見えなくなってからスピードを落とした
ふぅ…危ないとこだったぜ<<キラーン>>
と思ったが束の間・・・
十字路から一台のスクーターが飛び出してきた
ヲィヲィヲィヲィッ!!!また危機発生!??
危機的状況に陥っても
私は何処かおかしい・・・ふと自分で思った
その瞬間
キィイとタイヤの擦れる音がして
私の身体は宙に浮いた
「やべぇ。どうしよう。。引いちまったァ!!
とっとりあえず たっタイムマシンを…」
『ん…』
案外早く気が付いた私・・・
身体は結構頑丈なのだ
「だっ大丈夫ですかァ???」
私を引いたどこぞのバカが血相変えて近づいてきた
『いったァ!!!何すんねん!ドアホ!!!』
血は出ていないが、打撲はしたであろう
背中がズキズキするぅ・・・
私を撥ねたバカをこの目に焼き付けておこうとジッと見る
銀色の天然パーマに
死んだ魚の様な目をした男だった
ん!?
この天然パーマ…どっかで・・・
…………
『…っ…ぎっ銀時ィイイイイイ!!?』
銀「えッ!?誰??」
思い出した・・・コイツ・・・
坂田銀時だ。
私の旧友・・・
だが銀時は”誰?”と頭に?を浮かべている
『まっまさか……私のコト…忘れたのかァ!!!!!!』
瞬間、私は奴にアッパーカットを食らわせた
ドガシャァァア―・・・という音と共に奴は飛んでいった
銀「なっ何すんのォ!?普通初対面でいきなりそんなコトするぅ!!?」
初心者じゃないからそんな事するんだよ
ムカついたからしたんだよ
ケッ(グレ
銀「(ちょっと待て…このアッパーカット…)」
奴の目が
少し閃いたような・・・そんな目になる
「まさか…ッ!?」
やっと自身の名前を呼んだ銀時に
痺れを切らした
『今思い出したかァ!!この天然パーマ!!』
殴ってやろうか?あん?
銀「…生きてたのか?」
『・・・へ??』
いきなり目が真剣な顔になった
自然と周りの空気も重くなる
銀「俺はてっきり…死んだと…だって爆発…」
『あぁ、あれね!!爆発しそうだったもんで逃げようとしんだけどさ。
怪我してたもんだから刀落としちゃってw
でも後で戻ったら刀見つかんない・・・』
銀「あッあれな!!あれ俺が持ってるから。形見にしようかな?なんて…」
『そうなの??わァありがとォ!!天パーもイイトコあるんだね!
今回だけ感謝してる!!』
銀「今回だけって…」
『さァて。再会を祝してパフェでも食いにいくかァ!!!』
銀「えッ!?軽くスルー??銀さん悲しい…
って オイッ!!待て」
私は銀時を軽くシカトして歩き出した
甘味屋が見つかって
其処に入っていく
『銀!!奢ったげる♪
すいっませぇえん!チョコレートパフェ2つw』
近くの店員さんを呼びかけ
適当な席に座った
銀「そういやぁ、今何やってんの?」
『へ?』
いきなり何を聞くかと思いきや。。
職の話ですか
銀「ちなみに俺は万事屋やってんだ」
『万事屋?』
何それ・・・?
聞いたことないんですけどっ
銀「簡単に言えば何でも屋だ」
『簡単に言えばって・・・難しく言ったら?』
するといきなり黙りこんだ銀時
『いるよね〜そーゆー奴
適当な言葉を思いつきで言うの。何も考えずにさ
あ〜ヤダヤダ』
銀「・・・お前、変わってねーな。」
『私は情報屋やってんだ』
銀時の言葉をスルーして
私は話を進めた
銀「・・・・・・もういい。
なァ、住むトコあんの?」
『まだ決めてない…』
どーすっかなぁ?
んなもん何も考えずに来ちゃったし
銀「じゃぁ俺んち来る?」
『え〜天パとォ??』
思いがけない言葉だった
銀「ひっひどい!!ってそんな人だったのォ!?」
『はぁ…いいよ』
とか言ったけど・・・
実は少し嬉しかった
しばらくして新しい客が来た
牛乳を頼んでいた様で、眼鏡の、幸の薄そうな子が運んできた
なんか事件が起きそうな感じがした
『銀。パフェ掴んどいた方が・・・』
言い終える前に
目の前のテーブルに先程の少年が飛んできた
『いいよって言おうと思ったんだけど…
もう遅いか…』
茶「ついちょっかい出したくなるんだよ」
銀「オイ」
いつのまにか目の前から消え
猫みたいな虎みたいな奴の前に殺気を放って立っていた
『あ〜あ。もう遅いな、うん』
諦めて一人
残っていたパフェを食べる
勿体無いからねw
食べるのに夢中になっていたら
机を破壊する音が聞こえた
なんだァ!!とか、何事だァ!!とかの喚き声が聞こえる
「なんだァ貴様ァ!!廃刀令の御時世に木刀なんぞぶらさげおって!!」
銀「ギャーギャーギャーギャー
やかましいんだよ。発情期ですか コノヤロー」
コラコラ・・・此処に純粋な少年と少女がいるんですよ?
そんな”発情期”だなんて言葉使っちゃダメだろ〜
あ、多分あの猫虎(略)は何言ってんのか分かんないか、
発情したって相手がいないんだろうな〜きっと(酷
銀「見ろコレ…てめーらが騒ぐもんだから
俺のチョコレートパフェがお前コレ…
まるまるこぼれちゃったじゃねーか!!!」
3人の内の一人が飛ばされた
周りの者が目を丸くしてそれを見ていた
だがそれでも私はパフェを食べ続ける
結構大きいなァこれ・・・
食べれるかなァ?
銀「俺ァなァ!!医者に血糖値高過ぎって言われて…
パフェなんて週一でしか食えねーんだぞ!!!」
辺りでブンブンと木刀を振り回してる銀時を無視して
まだ食べ続ける私
ちょっと待って、
まだ食べてるんだから
銀「それになァ!!折角奢って貰ったってーのに
全部パーじゃねーかァ!!!!!!!」
お前はくるくるパーだけどな
あ、どっちかって?
どっちもだよ(外or中)
『はァ…』
怒りが治まったのかゆっくりと歩き始める
そして先程の眼鏡の少年に向かって話す
銀「店長に言っとけ。味はよかったぜ」
『がんばって!!メガネ君』
すると頭に?を浮かべる少年
新「”がんばって”!?」
なんか問題でもありますか?
できるだけ問題の無い言葉を使って応援してみたんだけど・・・。
銀時のスクーターの後ろに乗って移動する
でもやっぱりさっきの少年が可哀想に思えてきた
『銀、あれでいいん?』
銀「いーのいーの。
あ〜やっぱダメだなオイ。」
それ、矛盾してんじゃん?
銀「糖分とらねーとなんか・・・」
あ、そっちか
銀「イライラす…」
「おいィィイイ!!」
すると後ろから血相変えて必死で走ってくるさっきの眼鏡少年
新「よくも人を身代わりにしてくれたなコノヤロー!!
”がんばって”ってこの事だったのかぃ!!」
『?・・・うんw』
やっと意味わかったのね
成長したのね・・・お母さん嬉しい・・・。
新「語尾にw付けてんじゃねェ!!警察に捕まって大変だったんだぞ!
アンタらのせいでもう何もかもメチャクチャだァ!!
店長まで僕が下手人だって」
銀「切られたなそりゃ」
『終わったな、ダメガネ』
必死に叫んでる眼鏡に
適当に相槌を打った
銀「レジも打てねェ店員なんて
炒飯作れねェ母ちゃんくらいいらねーもんな」
『ちゃうよ銀!炒飯じゃなくてラーメンだよ!!
ラーメン作れない母ちゃんぐらいだって!!』
ラーメン作れないようじゃ、母ちゃん失格だもんな
新「アンタら母親を何だと思ってんだ!!
今時侍雇ってくれる所なんてないんだぞ!!
明日からどーやって生きていけばいいんだチクショー!!」
いきなり木刀を私達に向かって振り下ろそうとする
だがスクーターはキィイと鳴って
後から、後ろでゴッキン!!という音が聞こえた
新「う゛!!」
眼鏡少年の大事な所がスクーターの後頭部に思いっきり当たったのだ
『いったそ〜wドンマイ!!( ̄ε ̄〃)b』
とか言っても、その姿が面白かった
写メで撮っとこw
銀「ギャーギャーやかましいんだよ、腐れメガネ!!
自分だけが不幸と思ってんじゃねェ!!」
ダンボールをマイホームと呼んで暮している侍もいるんだ、と付け足した
銀「お前そーゆーポジティブな生き方できねーのか!?」
『だから何をやってもダメなんだよ、ダメガネが。』
今思ったけど、さっきから私はコメントしてるだけだ・・・
存在感無くなるな〜
小説閉鎖かも(裏
ちゃんと喋らなきゃ
新「あんたらポジティブの意味分かってんのか!?
そっちの君もかわいいわりになんちゅー毒舌なの!?」
『すいません、生まれた時からこーなんですぅ。』
「あら?新ちゃん?」
スーパーの中から凄く綺麗な人が出てきた
新「げっ!!姉上!!」
姉上・・・?
この眼鏡の?
「『あ・・・どーも』」
妙「仕事もせんと何プラプラしとんじゃボケェェ!!」
新「ぐふぅっ!!!」
妙「今月どれだけピンチか分かってんのかてめーはコラァ!!!」
あの・・・美人なお姉さんが・・・
急変してゴリラみたいに凶暴になった
眼鏡の少年はお姉さんに殴られたり蹴られたりして
どんどん顔が変形していく
新「こんな事になったのはあの男のせいで…」
だが銀時は私を置いて一人スクーターに乗り、走り出した
銀「俺夕方からドラマの再放送見たいか…ら」
だが後ろには先程のゴリラの様なお姉さんが乗っていた
そして、―ゴキィ―という音が回りに響いた
***
銀「あのホント…スンマセンでした」
『すっ・・・スンマセンでした』
めっちゃ恐い
隣にいる男の顔は凄い事になっていた
妙「あなたはいいのよ。話によれば、あなたは悪い事を何もしてないじゃない」
『ホッ…』
自分がかなり安心しているのがわかる
妙「でもあなたはダメよ」
銀「あの…登場シーンだったんで・・・
調子に乗ってました!スンマセンでした!!」
土下座・・・お前本当に武士か?
妙「ゴメンですんだらこの世に切腹なんて言葉は存在しないわ。」
そういうお姉さんは表面では笑っているが
心では笑っていない
銀「!!助けてェ!!」
バカかコイツ・・・
私がわざわざ死ぬような事するとでも?
『いやwってか無理wさようならw
短い間だったけどありがとうw』
私達が話していると
お姉さん(お妙さんと言うらしい)は一人語り始めた
妙「鎖国が解禁になって二十年……
今まで必死に頑張ってきたのに…
お前のせいで全部パーじゃボケェェ!!」
今にも手に持った刀を振り回しそうだった
新「おちつけェ姉上!!」
それを必死で止める弟の新八
銀「新八君!!あれ?新一だっけ?」
『新二だよ。銀』
バカ、と付け足す
新「新八じゃボケェェ!!」
あ、違った?
銀「待て待て!!
君のお姉さんゴリラにでも育てられたの!?おちつけェ!!
切腹はできねーが俺だって尻ぐらいもつって、ホラ」
妙新「何コレ?」
銀時が渡したのは名刺…だった
万事屋 坂田銀時
と書いてあった
銀「この俺万事屋銀さんがなんか困った事あったらなんでも解決してや…」
かっこつけてるけど・・・コイツ終わりだな
妙新「だーからお前に困らされてんだろーが!!仕事紹介しろ!仕事!!」
今度は二人にボコられる銀時
私は横で静かにそれを見守る
銀「おちつけェェ!!仕事は紹介できねーが面接の時緊張しないお呪いなら教えてや……
妙新「いらんわァァ!!」
ナイスハモり・・・
音のない拍手をした
だって音出したらこっち振り向きそうだったんだよ
恐かったんだよお妙さんがっ
新「姉上…この先剣が復興することなんてもうないよ
こんな道場必死に護ったところで僕らにも…」
今度は姉弟二人で深刻な話をし始めた
銀時は少し安心した様な顔だった
妙「損得なんて関係ないわよ
親が大事にしてたものを子供が護るのに理由なんているの?」
いいこと言う!
見習わなきゃっ
新「でも姉上!父上が僕らに何をしてくれたって…」
次の瞬間
後ろのドアが―ドカッ―という音と共に開いた
「「「『!!』」」」
天「くらァァァァ
今日という今日はキッチリ金返してもらうで〜〜!!
ワシもう我慢できへんもん!!イライラしてんねんもん!」
オイオイ、お前ガキか?
キモいんだよ”もん”って
言葉には出さないけど
天「いや、出てるから」
『マジでかっ』
銀「借金か、オメーらガキのくせにデンジャラスな世渡りしてんな」
新「僕達が作ったんじゃない…父上が」
妙「新ちゃん!!」
天「何をゴチャゴチャぬかしとんねん!!早よ金もってこんかいボケェェ!!」
早よう帰ってドラマの再放送見なアカンねん。と言っていた
ドラマかァ私も見たいな久しぶりに
天「こっちはお前らのオトンの代からずっと待っとんねん!!もォーハゲるわ!!」
『ハゲろや』
天「・・・・・・ま、いいわ
金払えん時はこの道場売り飛ばすゆーて約束したよな!!」
新「ちょっと!!待ってください!!」
天「借金だけ残して死にさらしたバカ親父に義理なんて通さんでエエわ!!捨ててまえこんな道場!!」
オイ、それは言いすぎだろ、、
次の瞬間
お妙さんが天人の顔を一発殴っていた
天「この女ッ!!何さらしとんじゃ!!」
妙「くっ」
お妙さんが床に叩きつけられる
新「姉上ェェ!!」
コイツ・・・・・・
私は腹の底から怒りが沸々と湧き上がってきた
天「このボケェ…女やと思って手ェ出さんとでも
思っとんかァァ!!」
天人がお妙さんに手を出そうとする
そのつもりで拳を上げたんだろう
だが
ゾクッ
その腕は銀時によって止められていた
その銀時からは、物凄い寒気がする殺気が出ていた
銀「その辺にしとけよ。
ゴリラに育てられたとはいえ女だぞ」
『女に手ェ出すなんざどうなってもいいって事かァ?死にさらえ。』
いつの間にか私も声を出していた
瞳孔の開いた銀時と私は天人を睨みつける
天「この道場にまだ門下生なんぞおったんかィ!!」
門下生じゃねーけどな
天「ホンマにどいつもコイツももうエエわ!!
せやけどなァ姉さんよォ
その分アンタに働いて返してもらうで」
マッシュルームの様な天人は派手な広告を出した
何コレ・・・
なんか気持ち悪い
天「こないだから新しい商売初めてん」
新「ノッ…ノーパンしゃぶしゃぶだとォ!!」
『アンタ、見た目の中身もキモっ!!』
天「簡単にゆーたら空飛ぶ遊郭や
道場売るか体売るかゆー話や、どないする?」
新「ふざけるな そんなの行くわけ…」
私もそう思う
ま、それを決めるのは本人だけどさ
妙「わかりました行きましょう」
「『え゛え゛え゛え゛え゛!!』」
そんな即答するとは思ってもいなかった
新「ちょッ…姉上ェ!!」
妙「新ちゃんあなたの言うとおりよ
こんな道場護ったっていい事なんてなにもない
苦しいだけ…
捨てるのも苦しいの
もう取り戻せないというのは、持ってるのも捨てるのも苦しい。
どうせどっちも苦しいなら私はそれを護るために苦しみたいの」
お妙さんは、そう言って静かに出て行った
『お妙さん…銀…私も付いていった方が良かった?』
銀「銀さんは許さんぞ!そんなトコに行くのは」
それから私達は新八の家に行った
新八は庭で木刀をふって愚痴を叫ぶ
新「バカ姉貴がよォォ!!
父ちゃん父ちゃんってあのハゲが何してくれたってよ
たまにオセロやってくれたぐらいじゃねーか!!」
銀「父ちゃんハゲてたのか」
『きっとつるっつるだよ!つるんつるん』
てか銀時、其処だけノるなよ
新「いや精神的にハゲて…
ってアンタらまだいたんですか!!
しかも人んちで何本格的なクッキングに挑戦してんの!!」
ケーキをせっせと作る銀時とそれを見守る私
銀「いや定期的に甘いもの食わねーとダメなんだ俺」
新「だったらもっとお手軽なものつくれや!!」
『銀時の作る甘いもん上手いよォ!!』
それよりも・・・
銀「…ねーちゃん追わなくていいのか」
私が思っていた事を、銀時が先に行った
新「…知らないっスよ自分で決めて行ったんだから。
姉上もやっぱ父上の娘だな、そっくりだ。
父上も義理だの人情だのそんな事ばっか言ってるお人好しで・・・」
そこをつけこまれ友人に借金しょいこまされたらしい
新「どうしてあんなにみんな不器用かな
僕はキレイ事だけ並べてのたれ死ぬのはご免ですよ
僕はもっと器用に生きのびてやる」
『・・・・・・』
銀「そーかい…
でも俺にはとてもお前が器用になんて見えねーけどな」
『お前どちらかっつっと不器用だよな』
私のはただの嫌味にしか聞こえない
隣では銀時がゆっくりと立ち上がった
銀「侍が動くのに理屈なんていらねーさ」
『そこに護りてーもんがあるなら剣を抜きゃいい・・・ってか?』
銀「姉ちゃんは好きか?」
急いで出航する港に向かう
銀時の後ろに新八が乗った
第一便は四時出航らしい
新「もっとスピード出ないんですか!!」
銀「こないだスピード違反で罰金とられたばっかだから」
『オイオイ・・・銀時、何やってんの。』
新「んな事言ってる場合じゃないんですって!!
ところでアンタ!!何スケボーで原チャリに追いついてんですか!!」
銀「ノーパンぐらいでやかましいんだよ、世の中には新聞紙をパンツと呼んで暮らす侍もいる事を忘れるな
そんで、!!スケボーってこんな速いかったっけ?」
『ん?ちょっといじった』
新「器用だなオイ!!」
すると後ろからファンファン、と煩い警察がやってきた
察「そこのノーヘル止まれ、道路交通法違反だコノヤロー
そしてスケボー!!道路でスケボーは危ねーぞ!!」
「『大丈夫ですぅ 頭かたいから』」
察「そーゆー問題じゃなーんだよ!!規則だよ規則!!」
あ〜ウゼェな
久しぶりに体鳴らそうかな?(恐
銀「うるせーな、かてーって言ってんだろ」
私が行動に移す前に
銀時は頭突きを食らわした
察「ギャアアア!!鼻血が!!いい歳して鼻血出しちゃっ
た!!」
飽きれた・・・
警察は後ろに下がっていったし・・・
上を見れば出航した遊郭
『あ、ヤベっ!!』
新「ノーパンしゃぶしゃぶ天国…出発しちゃった!!
あんなに高く…
姉上がノーパンにィ!!」
察「何だとォ!!ノーヘルのうえノーパンなのか貴様!!」
『うっわ・・・エロいんだなオッサン・・・』
普通ノーパンに反応するか?
あ、銀時ならしそうかも
すると、何かに閃いたように銀時の目が光った
***
その頃遊郭
天「これも道場護るためや!我慢しーや!!」
妙「キャアアアア!!」
お妙さんは危機に達していた
すると響く低く思い音
天「なっ…なんやァァァ」
私達が乗ったパトカーが遊郭の、丁度二人のいる部屋に突っ込んだ
天「アカンでこれパトカーやん!!役人が嗅ぎつけてきよったか!!」
マッシュルームのオッサンは役人が来たと思ったらしい
銀「安心しなァこいつはただのレンタカーだ
どーも『万事屋でーす!!w』
ちょっ!?それ俺の台詞!!」
『気にすんなや!!』
新「姉上ェ!!まだパンツははいてますか!!」
妙「……新ちゃん!!」
私達のした行動に
天人は完全にキレたようだ
天「新八お前こんな真似さらして道場タダですまんで!!」
だが、新八は「道場なんて知ったこっちゃない」と言う
新「僕は姉上がいつも笑ってる道場が好きなんだ
姉上の泣き顔見るくらいならあんな道場いらない」
『新八・・・良く言った!』
天「ボケがァァ!!たった三人で何できるゆーねん」
銀「俺がひきつけといてやるからてめーらは脱出ポッドでも探して逃げろ」
『銀!!あたしも戦う!!銀だけにいいかっこさせられん!!
それに私は銀についてくってきめたんだから!!』
鞘に収まった刀の柄に手を添える
先頭の準備だ
新「あんたらッ!!」
銀「てめーは姉ちゃん護ることだけ考えろや
俺は俺の護りてーもん護る」
『私も私の護りたいもの護る!!だからしっかり護れ』
天「何をゴチャゴチャぬかしとんじゃ、死ねェェ!!」
一斉に天人が押し寄せる
だがそれを滅茶苦茶な刀裁きで吹っ飛ばしていく銀時
銀「はイイイイ次ィィィ!!」
どんどん飛ばされていく天人を見て
私も負けてられないと思った
妙新「でっ…でたらめだけど…強い!!」
負けじと私も吹っ飛ばしていく
私は銀時と違ってしっかりと構えて戦った
妙新「この子も強い!!」
「『新一ぃぃぃ!!いけェェェ!!』」
新「新八だボケェェ!!」
二人のボケにしっかりとツッコむ新八
『良い子や・・・』
とか関心したり・・・
『さァて…銀、こっからだ!!久々に暴れるかな?』
もう片方の刀を抜き構える
先程の2倍の速さで敵を飛ばしていった
相方の様子を見てみようと振り向くと
今にも逃げ出しそうだった
『ん!?ちょっ銀時!!何1人だけ逃げようとしてんのォ!?』
何やってんだよあのくるくるパー!
その頃新八とお妙
妙「なんであそこまで私達のこと…」
新「そんなのわかんないよ
でもアイツは戻ってくる!!だってアイツの中にはある気がするんだ
父上が言ってたあの…」
その後ろから走ってくる大勢の足音がした
銀「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
先頭は紛れも無く銀時だった
私を置いてもの凄いスピードで走ってきたのだ
新「ホントに戻ってきた!!」
銀「キツかったんだ!!思ったよりキつかったんだ!!」
新「ちょっと!!頼みますよ!一ページしかもってないじゃないですか!!
しかも何一人で逃げてんすか!!あの子はどうした!!」
銀「バカヤロー!!漫画家や小説家にとって一ページはスゲー長いんだ」
銀時が意味のわからん事を言っている間に
私は追いついた
『このォ天然パーマァアア!!!なに一人だけ逃げてんだァ!!
あたしを置いて逃げるなんざいい度胸だなオイ!!』
銀「だぁアアア!!!わりィ!!きつかったんだァ!!」
お前・・・それでも・・・
銀「そんなことしてる場合じゃねェ!いいから脱出ポッド探せ!!」
『最初から探してらァ』
新「そこは!?」
思いドアを開けてみれば
其処には機会類がゴチャゴチャとあった
銀「んだ ココ!?」
『動力室みたいだね』
此処壊したら落ちるなこれ・・・
あ、でも逆に面白そう・・・。
天「いきどまりや 追いかけっこはしまいやでェ」
『やっと追いついたんだ・・・』
足遅っ
天「哀れやの〜昔は国を守護する剣だった侍が今では娘っ子一人護ることもできへん鈍や
おたくらに護れるもんなんてもうないで。この国も…空もわしら天人のもんやさかい」
銀「国だ、空だァ?くれてやるよんなもん
こちとら目の前のもん護るのに手一杯だ」
『目の前のもんだけでも沢山護りたいもんあるからね。』
銀「それでさえ護りきれずによォ、今まで幾つ取り零してきたかしれねェ。
俺にはもうなんもねーがよォ
せめて目の前で落ちるものがあるなら拾ってやりてェのさ」
銀時の泣いた顔・・・
どれだけ見てきた事か・・・。
天「しみったれた武士道やの〜もうお前はエエわ…去ねや」
『この武士道がしみったれだと?おもしろい…受けてたつわァ!!!』
私はコイツを一発殴らないと腹の虫が治まらないと思った
天「ちょっあきまへんて社長!!アレに弾あたったらどないするんですか船もろともおっ死にますよ」
天「ア…アカン忘れとった」
あ、やっぱりそうなんだ
銀「よいしょよいしょ」
だが銀時は構わずその動力源を上っていた
天「って…登っちゃってるよアイツ!!おいィィ!!」
銀「客の大事なもんは俺の大事なもんでもある
そいつを護るためなら俺ぁなんでもやるぜ!!」
そう言って洞爺湖と書かれた木刀を突きつける
ズゴンッと音が鳴ってひびが入り
船が揺れた
そのまま船は落ちていく
銀「何この浮遊感 気持ち悪ッ!!」
妙新「落ちてんのコレ!?落ちてんの!?」
『お先にィ!!”風華来”!!
GoodBye!!』
浮遊感気持ち悪いから
一人だけでも助かっとこ〜
銀「ちょっ!!!!俺も乗せて!!自分だけ能力使って助かん…」
『ぎゃっ!乗るなァ!!落ちるわぁ!』
銀時のせいで私もそのまま
海の中に落ちた
警察に保護され、
さっき銀時が頭突きした奴にもう一度会った
銀「江戸の風紀を乱す輩の逮捕に協力してやったんだぞ!!
パトカー拝借したのくらい水に流してくれたっていいだろうが!!」
察「拝借ってお前、パトカーも俺もボロボロじゃねーか!!ただの強盗だ、ボケ。」
『うっせーんだよハゲ!!だまれや!鼓膜破れたらどうすんだよ!!どう責任とってくれんだよ!!』
銀「だいたい元々ボロボロの顔じゃねーか!!かえって二枚目になったんじゃねーか」
察「マジでか!!どのへん!?」
『この頭の具合が…」
察「結局ハゲの事しか言ってなくね?」
遠くで新八とお妙さんが話しているのが見えた
後は二人の問題か
ま、幸せにやってきなよ
二人とも
さ、これからもっと大変な生活が始まる
綺麗に終わろうと思ったら
新八が走ってこっちに向かってきた
新「あの!!」
「『ん?』」
新「僕を万事屋で働かせてください」
銀「ん〜でもなァ『いいよ』え〜!!ちょっとちゃん!?何勝手に決めてんの!?」
『やっぱツッコミは大切っしょ!!b』
新「ありがとうございます」
『改めて自己紹介しようか!!っても私は名前すら言ってないがな!』
銀「俺は坂田銀時。通称銀さん
万事屋っつー仕事やってる」
『私は沖田。16才
情報屋やってる。特技は……
走る事・剣術・武術・家事…その他いろいろ』
新「僕は志村新八と言います。さんと一緒の年です。」
『さんなんて要らないよ!!って呼んで!!』
新「うん!!」
『ため口でいいなんて誰が言ったァダメガネ!!!!!』
新「ぇえええええ!?」
『あっうそうそ!』
よろしくな!!!ダメガネ!!
〜後書き〜
え〜なんか変ですね!
ギャグになってないし…
あっ!!ヒロインには能力がたくさんあってその中のひとつが
『風華来』なんですね!!
まぁようするに…風を操るんです!!
それで一人で逃げようとしたら・・・ってことなんです!!
おわかりいただけました!?
てか長ッ!?